わたしの創業ものがたり
chiko Ltd. 編
女の子のかんたんかわいいを叶える人気の
「咲き編み」アーティストが立ち上げた事業が急成長。
ECサイトだけではなくイベント販売も好調。
COMPANY INFORMATION
chiko Ltd.
大島で暮らしている頃、生地の風合いを活かして空気を一緒に編み上げるという新たな技術を開発し、空間に溶け込むふんわりとした編み物が誕生。「咲き編み」の原点は大島の大自然。2019年設立。
https://chikochouchou.com
咲き編みアーティスト chiko
2006年お茶の水女子大学ライフサイエンス専攻卒業後、製薬会社に入社。2013年「咲き編み」シュシュ1号誕生。2017年製薬会社退職。
咲き編みアーティストchikoとして活動。2019年株式会社chiko設立。
-起業のきっかけ-
「咲き編み」シュシュの販売は大島から
咲き編みアーティストであるchikoさんのアトリエは柔らかい陽光が降り注ぎ自然の木材に囲まれた空間。ここから新しいアイデアとデザインが生まれる。
ふんわりかわいい咲き編みアイテムはすべてハンドメイド。一枚の布をきっちりミリ単位で裂いて、しごいて、結んで、独自手法で空気と愛情を編み込む。
お小遣いを握りしめ、ワクワクしながら代々木公園のフリーマーケットに通った幼い頃。古着やバッグなどを購入して、自分の手で「かわいいファッション」にリメイクするのがとても楽しかったことを鮮明に憶えています。しかしあくまでもハンドメイドは趣味と考えて製薬会社に就職。それでも時間を作って「かわいいもの作り」は続けていました。ちなみに、結婚式で着たのは手作りのウエディングドレスでした。
結婚後大島で暮らしていた或る日、ベビー小物を作ろうと、あのウエディングドレスを「もう着ることはない」と思い、裂いて素材にしてみたところ、花のようにふんわりとした不思議なリボンが完成したのです。古布を裂いて編むハンドメイドの手法「裂き編み」にちなみ「咲き編み」と名付けました。島のカフェで「咲き編みシュシュ」の販売を始めたところ、かわいいと一目惚れして買ってもらえたのが嬉しく、オンラインショップでの販売を開始したのが起業のきっかけです。
-事業化にむけて-
TOKYO創業ステーションで事業計画をブラッシュアップ
メイン商品はヘアアクセサリーのシュシュ。
様々なサイズやデザインの咲き編みシュシュが用意されている。
徐々に注文が増え、売り上げは伸びていきましたが、まだ「咲き編み」が本職という感じは無く、会社勤めときちんと両立したいという思いから、睡眠時間を削って作業していました。しかし産休明けの業務転換をきっかけに、「どれだけ自分のやりたい事をやるか」と考え始め、思い切って退職し、咲き編みアーティストとしての活動に注力することにしまし た。2019年に株式会社化し、制作や管理を任せるスタッフが増えていくと、痛感したのがアーティストと経営者は仕事内容がまったく違うということ。「経営者視点」を持たなければきちんとした仕事ができないことも知りました。
そんな時にTOKYO創業ステーションを知り、女性起業ゼミへ参加しました。女性起業ゼミでは、時事ネタを1分間で話す課題やゼミに参加する方々の事業内容についてのディスカッションなどが毎回あり、大変な毎日でしたが、その甲斐あって経営者の視点が身に付いたと思います。
また、平行して プランコンサルティング相談を利用しました。相談員には小さな悩み事にも親身に相談に乗っていただき、事業構築に関する考え方を整理する事もできました。
その後、 創業助成事業にチャレンジし採択されましたので、今後、HPの改修や、広告費用に活用する予定です。
ECサイトなどで販売され、オリジナルの咲き編みペーパーにてくるんとひと巻きして発送。
ギフト梱包にも対応。
-これからのビジョンは?-
事業規模を拡大して新たなマーケットへ
咲き編みシュシュはあくまでもアイコンで、今後は「女の子を幸せに」という理念のもと、さらに事業規模を拡大させていく予定です。すでに昨年から、地球の今を知るサスティナブルな服の販売を開始しています。この事業は、大量の服を生産することで起こる社会的課題を提起することが原点となっており、まずはクラウドファンディングという形でスタートさせました。同時に、咲き編みアイテムと新しいアパレルブランドの展示会も開催。対面販売でお客様の嬉しそうな表情を見ていると、最初に私の作品を購入してくれた大島の女の子が見せたはじける笑顔を思い出して感無量になります。今後はオンライン販売だけでなく、イベントや展示会も積極的に行っていきたいと考えています。将来的には、咲き編みの技術を海外に展開していきたいと考えています。
マーケティングについては、主にSNS マーケティングに取り組んでいる。
LINE やInstagram などの媒体でこつこつ地道に発信し結果を出している。
創業を目指す方へ~応援メッセージ~
まずは行動、そしてやり続けること
自分の好きなことで事業を立ち上げれば、やりがいがあり、困難なことも乗り越えられます。「好きなことを仕事にできる」、それは私が起業して良かったと思えることのひとつ。石橋を叩き続けるより、まずは行動してみましょう。そして、あきらめずにやり続けるのも大切だと思います。
chiko Ltd.の利用サービス
・創業助成事業
・女性起業ゼミ
・プランコンサルティング