Advance Port Report

Advance Port セミナー

◇7月22日開催◇
TOKYO創業ステーションの先輩起業家に聞く!起業の準備と心構え
~成功も失敗も、すべてが学びになる。先輩起業家の言葉が未来を照らす~

2025年7月22日、TOKYO創業ステーションにて、先輩起業家であるTina naturalの小林代表と株式会社パスサポートの松下代表をお迎えし、創業前後のリアルな体験談を共有いただくパネルディスカッションを開催しました。 Advance Portとしては初のハイブリッド(対面・オンライン)形式での開催となりましたが、多くの方にご参加いただきました。 参加者からは「成功談だけでなく、失敗談も聞けたことで大変学びになり、起業がより身近に感じられた」「先輩起業家のリアルな経験談を聞き、自分自身に照らし合わせて考えることができた」といった声が寄せられ、参加者の“起業、その後”を後押しする有意義なイベントとなりました。

Tina naturalの小林代表は、ご自身のお嬢様の「わたしもサラサラヘアになりたい」という言葉をきっかけに、“ママと子どもと地球にやさしいコスメブランド”を立ち上げられました。 製品開発にあたっては、同世代のお子さんを持つママ友ネットワークや、美容系の人気インスタグラマーにDMで協力を呼びかけるなど、多くの共感者を集められたエピソードが印象的でした。 クラウドファンディングに挑戦された際には、情報発信への苦手意識を乗り越え、製品化への強い想いを毎日発信し続け、見事目標額を達成! その際に支援してくださった企業8社とは、現在も最初の販路として継続的に取引があるそうです。 事業に共感してもらうためには、創業者自身の「熱意」が何よりも大切だと感じさせられる、力強いエピソードをたくさんお話しいただきました。

株式会社パスサポートの松下代表は、パティシエとして第一線で活躍されたご自身のキャリアを海外で活かしたいという想いから、スイーツコンサルタントとして独立され、現在はアセアン市場の開拓に取り組まれています。 「起業」をゴールに据えていたものの、起業直後には税務や販路開拓など、想定外の課題に直面し戸惑ったという体験談は、参加者にとっても「自分にも起こり得ること」としてリアリティを持って受け止められたようです。 中でも「企業に属していた頃の個人の信用を、立ち上げた法人の信用へと変換していく難しさ」についてのコメントは、特に印象深く心に残りました。 また、起業を後押しし、起業後には自発的に経理事務を手伝われたご家族のエピソードからは、一人での起業において、家族の理解と協力が起業直後の大きな支えになることを、改めて実感させられました。

パネルディスカッションは、Advance Portのコネクトマネージャー・洞口智行氏の進行のもと、パネリストのお二人から起業前後の貴重な体験談や数々のヒントが引き出され、非常に刺激的な時間となりました。 起業家としての“ありのまま”の姿が垣間見え、お二人の存在がひときわ輝いていたのが印象的です。 先輩起業家によるエピソードは、イベント参加者が今後直面するであろう課題や困難に対する多くの学びが凝縮された、まさに“手引書”のような内容でした。 さまざまな壁を乗り越えながら事業拡大にまい進する姿は、参加された起業家の皆さんにとって大きな励ましとなり、事務局としてもその力強さを実感するセミナーとなりました。 また、パネリストのお二人にとっても、起業前の自分を振り返る機会となり、「これから一歩を踏み出す方へ、勇気を届けられるような活動をしていきたい」と感じる、意義深いイベントだったようです。

◇登壇者のご紹介◇


Tina natural代表/開発者
小林和代 氏

◆プロフィール
化粧品メーカーで12年間、企画・マーケティングに従事。
アロマテラピー検定1級、環境再生医初級の資格を保有。
子育てを通して「子どもにも安心して使えるコスメの必要性」を実感し、2024年にTina naturalを立ち上げる。
ママとしての実体験と、化粧品業界での経験を活かした製品づくりにこだわる。


株式会社パスサポート代表
松下 純 氏

◆プロフィール
ホテルパティシエとして20年、厨房機器メーカーのコンサルタントとして10年の経験を持つ。全国47都道府県を巡り、年間30回以上のセミナー講師を務めるほか、厨房機器の活用提案やオペレーション改善、商品開発支援を手がける。海外展示会の視察やイタリアでの研修経験を活かし、特に東南アジア市場への展開を推進。
手帳活用を趣味とし、業務の効率化や計画管理にも強みを持つ。
現場に即した実践的なアドバイスを提供し、日本の製菓技術の発展と普及に貢献している。