2026年1月27日、Advance Portにて「ショートピッチチャレンジ超実践編」を開催しました。本イベントは、竹山コネクトマネージャーの交流会で特に人気の高いテーマ「ピッチスキル向上」を、より実践的に深掘りする特別企画。TOKYO STARTUP GATEWAY2025(TSG)で優秀賞を受賞した林裕也氏(株式会社メルドワークス 代表取締役)を迎え、シード期の起業家が“共感されるピッチ”をつくるための本質を徹底解剖しました。
【2026年1月27日開催】
◇1月27日開催◇
ショートピッチチャレンジ超実践編:TSG2025受賞者×Advance Port
コネクトマネージャー対談 『共感されるピッチの作り方:徹底解剖』
~技術を語る前に、自分を語れ。ピッチが変われば、未来が動き出す~
■ シード期のピッチは「熱量 × ストーリー」がすべて
冒頭では竹山コネクトマネージャーより、シード期とアーリー期で投資家が重視するポイントが大きく異なることが解説されました。
アーリー期が「実績・トラクション」を求められるのに対し、シード期では、
- ・課題への共感
- ・アイデアのポテンシャル
- ・起業家自身のコミットメント(熱量)
が最重要であることを強調。数字の精緻さよりも、投資家をワクワクさせる“ストーリー設計”こそが鍵であると語られました。
■ Before:技術特化型ピッチの限界
林氏が起業直後に使用していた「Beforeピッチ」を実演。
ウェアラブル脳波計「ハッシュ」の機能性や市場規模、競合比較など、技術の優位性を中心に構成された典型的な“プロダクトアウト型”の内容でした。
- ・技術の凄さは伝わる
- ・しかし「なぜ林氏がやるのか」が見えない
- ・ユーザーの未来像が描かれていない
会場の反応も薄く、当時の投資家からの評価が得られなかった理由が、参加者にもリアルに伝わる瞬間でした。
■ After:心を動かすストーリー型ピッチへ
続いて披露されたのは、竹山CMとの徹底的な壁打ちを経てTSGで優秀賞を獲得した「Afterピッチ」。
- ・原点となった“原因不明の不調”という自身の体験からスタート
- ・「脳のブラックボックスを誰もが扱える世界」という力強いビジョン
- ・AIが集中・リラックスを最適化し、IoT家電と連動する未来のUXを提示
技術説明は最小限に抑え、ユーザーの生活がどう変わるのかを鮮明に描いたことで、会場の空気は一変。参加者が前のめりで聞き入る姿が印象的でした。
■ ピッチを劇的に変えた4つの「型」
竹山CMは、林氏のピッチが進化した背景として、以下の4つのフレームワークを紹介しました。
- ・What(実現したい世界)
- ・Why(なぜ自分がやるのか)
- ・How(解決策)
- ・Uniqueness(独自性)
この「型」に沿ってピッチを再構築した結果、林氏には複数の出資打診や大手企業とのアライアンスが生まれた事実も共有され、参加者に強い説得力を与えました。
■ QAセッション:参加者の熱量が最高潮に
QAでは、参加者から次々と実践的な質問が寄せられました。
- ・プロダクト起点での課題設定の難しさ
- ・BtoC向けピッチの見せ方
- ・特定ターゲットに刺さるストーリー構築
会場は終始高い熱量に包まれ、参加者が「自分のピッチにどう落とし込むか」を真剣に考えている様子が伝わってきました。林氏の製品がローンチされたら、すぐにでも買いたい、という声が会場のあちこちから聞こえてきました。
■ 参加者アンケート
事後アンケートの回答者の多くが、
- ・ピッチの本質が理解できた
- ・Before/Afterの比較が非常に参考になった
- ・自分のピッチを見直すきっかけになった
と回答し、満足度の高いイベントとなりました。
■ 総括
本イベントが特に価値を持った理由は、「完成されたピッチ」だけでなく、「刺さらなかったピッチ(Before)」をあえて公開した点にあります。
起業家が陥りがちな“技術説明に偏る罠”を林氏自身の体験として共有したことで、参加者はピッチの本質を自分事として理解することができました。
さらに、竹山CMとの壁打ちを通じて林氏が、
- ・原体験の言語化
- ・顧客のペインの深掘り
- ・UXの再設計
といったプロセスを経て事業の解像度を高めていったことは、「ピッチを磨くこと=事業を磨くこと」であるという強いメッセージとなりました。
イベント後の林氏の言葉が胸に深く響きました。
「竹山さんに出会っていなかったら、まだラボで研究をしていると思います。
数か月で世界が一変しました。」
Advance Portとしても、今回の学びと熱量を次のアクションにつなげるべく、ピッチデモ会や個別相談など、より実践的な支援の場を強化してまいります。