【今更聞けない用語を解説】シェアリングエコノミー

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シェアリングエコノミー
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【今更聞けない用語を解説】シェアリングエコノミー

今更聞けない用語解説シリーズ。

本日は「シェアリングエコノミー」について、です。

おそらく何度も耳にしたことがある単語だと思いますが、細かい定義まではあまり調べたことがない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんな「シェアリングエコノミー」の”定義”に加え、”今度の動向”までを説明してきます。

尚、この記事はあくまで基礎的な内容ですので、もう少し詳しく知りたい方は書籍や他の記事なども参考にしてみてください。

シェアリングエコノミーとは?

数年ほど前から聞くようになったこの単語。代表的なサービスとして挙げられるのが、AirbnbやUberです。日本だとメルカリやスペースマーケットなどが挙げられます。

まずは、そんなシェアリングエコノミーの定義について解説していきます。

シェアリングエコノミー = 個人や企業が所有するモノや場所、スキルなどの資産を、インターネット上のプラットフォームを介して取引するモデル。「共有経済」とも呼ばれる。
(by wikipedia)

少し難しい表現なので、もう少し噛み砕いてわかりやすくしてみます。シンプルに言えば、シェアリングエコノミーは以下の3点を満たしたビジネスのことです。

1. AとBの間に差異がある。

2. その差異に価値が生まれる。

3. 交換可能な差異である。

例えば、Airbnbの場合。空いた物件や部屋を持っているAさんと、その土地に安く泊まりたいBさんの間には”泊まる場所を持っているか否か”の差異があります。そして、その差異が価値になります。Aさんはホテルよりも安くその部屋をBさんに提供することで、通常なら1円の価値にもならなかった部屋で収益が発生します。Bさんはホテルよりも安く泊まることができて嬉しいです。

これがAirbnbが生み出した価値であり、まさにAさんとBさんの間の実は価値があった差異をうまくマッチングさせた例です。

条件3の交換可能か否かはいくら差があっても交換できなければビジネスとしては成立しないので、条件に入れました。例えば、顔などの外見的な特徴は人によって異なりますが、交換はできませんので、シェアができません。

当たり前のように見えますが、以外に差異が存在するだけでシェアリングエコノミーのビジネスとして成立させようと考えるひとがいるのでこの条件にも注意してみてください。

まとめると、シェアリングエコノミーのビジネスが成立する条件としては、AとBの間に差異(違い)があること。ただの差異があるだけでは意味がなく、そこに価値があること。そして最後に、その差異が交換可能であること。これらを満たしたものがシェアリングエコノミーと呼ばれます。

なぜここまで話題になっているのか

そんなシェアリングエコノミーですが、日本国内に目を向けてみても、メルカリの勢いは止まりませんし、全世界的に見てもまだまだ伸び続けています。

ではなぜ、ここまで話題になっているのでしょうか。大きく2つの理由があります。

1. 仲介者がいないので、購入側は低価格で購入でき、販売者も売り上げが立ちやすい。

2. 今まで価値がつかなかった資産に価値をつけることができる。

まずは1から。

基本的にシェアリングエコノミーのビジネスはCtoC(個人間)のビジネスが多く、インターネット上のプラットフォームで行われます。その中で、あくまでプラットフォームとしての立ち位置を築いており、仲介業者ではないことがポイントです。

「メルカリ」を例に出して考えてみましょう。

メルカリはフリマアプリです。個人が要らなくなったものを出品し、また別の個人がそれを購入するモデルです。では、メルカリ登場以前はどのようなモデルだったでしょうか。

(今でも残っていますが)、一度企業側が個人から買取、それを店舗で販売するモデルが主流でした。古着やゲームや本の中古販売などをイメージするとわかりやすいかと思います。多くの人が一度は店舗に買い取って貰いに行った経験や中古で購入した経験があるかと思います。

このビジネスモデルでは、一度企業を挟んでいるので、買取や販売にかかる人件費や広告費、保管しておくための運送費や倉庫代が加味された買取金額や販売金額となります。

一方、メルカリでは個人が保管や配送まで行うので、間にかかる費用が一切かかりません。その結果、販売者は既存の買取事業者よりも高く販売でき、購入者も安く購入できます。

このように、インターネット上のプラットフォームを提供することで仲介業者をなくし、双方にとってメリットがある形を作り出せるのがシェアリングエコノミーの最大の特徴であり、注目されている理由です。

続いて、話題になっている2つ目の理由についても簡単に説明します。

Airbnbにおける空いている部屋、Uberにおける車、ビザスク等のスキルシェア、これらはそれぞれのサービスが登場する以前は価値をつけることができなかったものです。シェアリングエコノミーの最大の発明は「実はあなたが持ってる資産には価値があった」を証明できることです。

このように、双方にとって価値があり、今までは価値がなかったものに価値が着く可能性があるのがシェアリングエコノミーの特徴であり、話題となっている理由です。

そんなシェアリングエコノミーですが、今後10年で10倍以上の市場規模になっていくと予想されています。よく聞く単語になってから数年で、そろそろブームが終わってきたと思われがちですが、実はこれから先の方が大きく伸びていく市場です。

まとめ

最後にまとめです。

・ シェアリングエコノミーとは、個人や企業が所有するモノや場所、スキルなどの資産を、インターネット上のプラットフォームを介して取引するモデル。「共有経済」とも呼ばれる。

・AとBに交換可能な価値ある差異があることによって成立する。

・仲介業者がいないため今までよりも販売者も購入者も得をするモデルである。

・今後10年で、今の10倍以上の市場規模に成長すると予測されている。

以上、シェアリングエコノミーについて解説してきました。あくまで基礎的な内容なので、もう少し詳しく知りたい方はさらに書籍や記事等を読み、理解を進めてみてください。

今尚伸び続けている市場なので、これから起業を目指す人はぜひこの分野を今一度調査してみてもいいかもしれません!

三井 滉平氏

26歳 / 一般社団法人 未来起業家交流会 代表理事 / 株式会社demmpa 代表取締役

U25の起業家コミュニティ運営する未来起業家交流会を4年前に立ち上げ、1年前に法人化。累計動員数は1,500人を超え、2018年夏にはクラウドファンディングで100万円を調達し、全国47都道府県で同時開催する「47未来起業」を実施。また、2020年1月に「全ての社会課題を解決する」をビジョンに掲げ、株式会社demmpaを立ち上げ。現在は、もう一つのSNS「demmpa」の開発、運営をしている。

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