【3分でわかる起業の基礎】LTV

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【3分でわかる起業の基礎】LTV

3分でわかる起業の基礎シリーズ。

本日は「LTV」について、です。

起業における基礎単語でもあるLTV。この記事では、そんなLTVの定義、学ぶ理由、使い方までを説明していきます。

LTVとは?

起業へ向けて行動を始めたばかりの方は「LTV」という単語を聞いたことがない人も多いかもしれませんが、起業していくに当たっての必須知識であり、基礎知識であるのがこのLTVです。

ズバリ、LTVとはなんなのか。

上記の定義の通り「Life Time Value」の頭文字をとって、LTV(エルティーブイ)と呼ばれます。そしてその意味も英単語の意味と同様に「顧客生涯価値」と表されます。

つまり、LTVとは「1人のお客さんが自社商品やサービスに対して支払ってくれる売上総額」のことを指します。

続いて、この定義を少し深堀りし、LTVの計算方法についても解説していきます。

漢字が並んでいるので少し難しく感じますが、シンプルに「いくらの商品を何回買ってくれたのか」こそがLTVです。この式では、”何回買ってくれたか”の部分を頻度と期間に分けているので少し難しく見えますが、紐解いていけば単純な式です。

例えば、平均単価500円のパン屋さんに月に1回訪れるお客さんがいます。このお客さんはパン屋さんに通い出して、引っ越しでいなくなるまで約10年間通ってくれました。このお客さんのLTVはどうやって計算するでしょうか?

単純ですね。購買単価=500円、購買頻度=月1回、契約継続期間=10年(12ヶ月×10)なので、このお客さんの「LTV=500円×月1×120ヶ月=60,000円」となります。

繰り返しとなりますが、LTVとは顧客生涯価値のことであり、1人のお客さんが自社商品やサービスに対して支払ってくれる総額です。その数字は単価と頻度と期間の掛け算によって計算できます。これがLTVです。

       

なぜ学ぶ必要があるのか

では、なぜこのLTVが起業において必須知識なのか。大きく2つの理由があります。

1. 新規顧客の開拓よりも既存顧客の維持や売上増加の方が経営の安定に繋がるため。

        

2. 顧客獲得にかける広告費の上限を策定するため。

        

どちらの理由も難しいように見えますが、その背景はとても簡単なので安心してください。一つずつ解説していきます。

        

まずは1から。

1、新規顧客の開拓よりも既存顧客の維持や売上増加の方が経営の安定に繋がるため

もちろんこれは極論の話ではなく、新規顧客の開拓も既存顧客の維持もどちらも大切です。新規顧客の開拓をしなくなればビジネスとしては大きくなっていきませんし、事業フェーズによって力を入れるべき場所も変わってきます。

その上で、一般的な相場感として「新規顧客の開拓」と「既存顧客の維持(売上増加)」の2つにかかる費用は前者の方が5倍かかると言われています。つまり、常にお客さんを開拓し続けることにお金を使い続けるよりも、既存のお客さんの満足度を高め、維持率を向上に努める方が経営的には安定しやすいということです。これがいわゆるLTVの話であり、LTVを増加するにはどうすればいいのかを考える理由です。

2、顧客獲得にかける広告費の上限を策定するため

もう一つの大切な理由がこちらです。広告費の上限を策定するためです。どういうことか。

上で出したパン屋さんの例で言えば、10年間通ってくれたお客さんのLTVは6万円でした。このお客さんを獲得するための広告にいくら使っていいのでしょうか?

少し誤解を生む表現かもしれませんが、例えば「”6万円が入った財布”を中身毎買うにはいくら使っていいでしょうか?(財布の値段は一旦考えない)」上の例はこの問いと同じ意味です。

もっと簡単に言えば「”6万円”をいくらで買えたらお得?」と同じです。

単純に考えて、6万円を5万9,999円以内で買えたら1円以上はお得ですよね。LTVと広告費の関係はこれと同じです。LTV6万円のお客さんを獲得するのに費やしていい広告費はそのLTV以下の金額になります。

こういった理由から、LTVという概念を知り、計算することが必要となります。LTVの数値が決まることであらゆる戦略が考えられるので、必須の知識であり基礎知識として数えられます。

まとめ

最後にまとめです。

以上、LTVについてでした。起業していくに当たっての必須知識ですので、この記事をきっかけに他の記事でもぜひ勉強してみて、LTVに関しての知見を深めてみてください!!

三井 滉平氏

26歳 / 一般社団法人 未来起業家交流会 代表理事 / 株式会社demmpa 代表取締役

U25の起業家コミュニティ運営する未来起業家交流会を4年前に立ち上げ、1年前に法人化。累計動員数は1,500人を超え、2018年夏にはクラウドファンディングで100万円を調達し、全国47都道府県で同時開催する「47未来起業」を実施。また、2020年1月に「全ての社会課題を解決する」をビジョンに掲げ、株式会社demmpaを立ち上げ。現在は、もう一つのSNS「demmpa」の開発、運営をしている。

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