U25の起業家コミュニティ運営する未来起業家交流会を4年前に立ち上げ、1年前に法人化。累計動員数は1,500人を超え、2018年夏にはクラウドファンディングで100万円を調達し、全国47都道府県で同時開催する「47未来起業」を実施。また、2020年1月に「全ての社会課題を解決する」をビジョンに掲げ、株式会社demmpaを立ち上げ。現在は、もう一つのSNS「demmpa」の開発、運営をしている。
【今更聞けない用語を解説】ABテスト
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【今更聞けない用語を解説】ABテスト
今更聞けない用語解説シリーズ。
本日は「ABテスト」について、です。
一度は耳にしたことがある単語かもしれませんが、実際にその定義を理解し、実践するとなると少し不安な方も多いかもしれません。この記事では、そんなABテストについて解説していきます。
ABテストとは?
ABテストとは、2つのものを比較するテストです。「AパターンとBパターンではどちらがよいか」を比べるからABテストと呼ばれています。
より厳密に言えば、2つ以上の(Aパターン・Bパターン・Cパターン・Dパターンなど)複数を比較するテストもABテストと呼ばれることが多いので、複数パターンを比較しながらテストをする考え方や行動自体をABテストと指すことが多いです。
インターネットの世界でよく行われる手法で、Webマーケティングであれば、サイトや広告のアクセス数や成約率などのデータを比較し、成果が出ているほうを採用します。
AとBを比較して、Aの方が効果が高かったのでAを採用。続いて、AとCを比較してCの方が効果が高かったのでCを採用、、というように複数をテストし続けて、より効果が高い方を採用し続けることで効果が高まっていくイメージです。
少し難しいと思うので、具体例を用いて説明していきます。
自分でアパレルブランドを立ち上げ、ECサイトを作ったとします。ざっくり商品が売れる流れは「SNS等でブランドを知る→自社ECサイトを訪れる→購入」です。
ABテストを活用してみます。
例えば、「SNSでの発信→ECサイト」このクリック率が1%だとします。(Twitter等でシェアした時に100人にリーチしたら1人がECサイトに訪れるという意味です。)この時のシェアする画像や投稿を既存のAパターンと新規のBパターンで試した結果、Bパターンのクリック率が2%だったのでBパターンを採用しました。更にそのBパターンと別のCパターンで試した結果、Cパターンが3%だったので、Cパターンを採用しました。
この場合、全く同じ広告費で、施策を行っているのに、今までより3倍の人が自社ECサイトに訪れてくれるようになるので、売上が3倍になる可能性があります。
自社ECサイト→購入の導線も同様に、クロージングコピーを変更したり、商品画像を変更してみたりと、複数を試しながらテストすることで、成約率が上がっていくことが見込まれます。
このように、ABテストではとにかくテストを行っていき、結果が出た方を採用し、残していくことで、効果が向上していくことを目標にしています。
メリット・デメリットとは?
なんとなくABテストの定義が伝わったと思うので、そんなABテストのメリットとデメリットについても解説していきます。
まずはメリットですが、大きく3つあります。
1. 収益をアップさせられる
細かい改善を繰り返すことによって、成約率が向上すれば、同じだけの広告費を使っても、より多くのお客さんに自社商品を購入してもらえます。
2. ノウハウが貯まる
ABテストの中で、お客さんに刺さるコピーライティングやクリエイティブがわかっていき、チーム内にノウハウが溜まっていく。
3. 低コストで実施できる
HPの全面リニューアルや莫大な広告費をかけるなどの予算がなくても、細かい違いをつけることで検証でき、大きな効果が生まれる可能性がある。
端的に言えば、ABテストを行うことで、今までと全く同じ労力と広告費で大きな結果が出る可能性があります。
続いて、デメリットです。
1. ある程度の分母(データ)は必要
テストである以上、一定数のデータが必要です。数人しか訪れないサイトでABテストを行ってもしっかりとした検証ができないため、ある程度の人数を集客する施策は別途で必要です。
2. テストの結果が毎回良くなるとは限らない
当たり前のことですが、テストを繰り返すことで良いパターンを探していきます。なので、毎回良い結果が出るとは限りません。むしろ悪い結果が続くこともあるかもしれません。その前提を頭に置いて実施すべきです。
こちらはデメリットというよりも注意事項に近いかもしれません。テストを行う作業なので、その為のデータが必要ですし、結果が毎回よくなっていくとは限りません。あくまで続けていく中で、今よりも結果が出る施策を探す作業です。
こうしたメリットやデメリットがありますが、ABテスト自体は元手もかからずに比較的簡単に実行できます。最も簡単な例で言えば、Twitterの投稿でどう投稿すればいいねが一番つきやすいかを検証することもABテストの考え方に近いです。
まとめ
最後にまとめです。
・ABテストとは、2つのものを比較するテストです。「AパターンとBパターンではどちらがよいか」を比べるからABテストと呼ばれています。
・インターネットの世界でよく行われる手法で、Webマーケティングであれば、サイトや広告のアクセス数や成約率などのデータを比較し、成果が出ているほうを採用します。
・ABテストを行うことで、今までと全く同じ労力と広告費で大きな結果が出る可能性があります。
・とはいえ、テストを行う作業なので、その為のデータが必要ですし、結果が毎回よくなっていくとは限りません。あくまで続けていく中で、今よりも結果が出る施策を探す作業です。
マーケティングの世界ではかなりポピュラーで基礎的な考え方なので、ぜひこの機会に学んで、使ってみてください!
三井 滉平氏
26歳 / 一般社団法人 未来起業家交流会 代表理事 / 株式会社demmpa 代表取締役