【今更聞けない用語を解説】スマートコントラクト

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【今更聞けない用語を解説】スマートコントラクト

今更聞けない用語解説シリーズ。

本日は「スマートコントラクト」について、です。

今更聞けないと言いつつ、初めて聞いた単語という方も多いかもしれませんが、かなり有名な単語ですので、この記事でその内容を解説していきます。

スマートコントラクトとは?

まずは定義からです。

スマートコントラクトとは、ブロックチェーンシステム上で、特定のルールに従って実行されるプログラムのことです。その言葉の通り「契約(コントラクト)の自動化(スマート)」を意味します。

スマートコントラクトは、イーサリアムのプラットフォームで作られた技術で、ここ最近話題のNFTやDAOも基本的にはこのスマートコントラクトを基盤に作られています。

▼NFTとは?

スタハ通信「NFT」

▼DAOとは?

スタハ通信「DAO」

「契約を自動化」ということが中々わかりづらいと思うので、もう少し詳しく解説していきます。

スマートコントラクトはよく自動販売機を例に説明されます。

スマートコントラクトとは

引用:https://www.sbbit.jp/article/fj/40394

1. 事前定義

2. イベントの発生

3. 契約の執行・所有権の移転

例えば、不動産の賃貸契約書であれば、家賃や敷金礼金等の設定(事前定義)があり、そこに納得して契約を交わし、お金を振り込みます(イベントの発生)。そして、契約終了後に鍵をもらい、入居し生活します(契約の執行)。

説明すると当たり前ですが、全ての契約はこの手順です。スマートコントラクトはこのイベントの発生と契約の執行を自動化する技術です。

自動販売機での購入を契約と想定した時に、スマートコントラクトが実現しているという例で出されます。自動販売機ではイベントの発生(コイン投入)から契約の執行(商品獲得)までの間に、誰かの手が介入しておらず、自動で実行されています。

例えば、コンビニで飲み物を買うときは、レジに人がいて、その人がお金を確認し(第三者としてその契約の信頼を担保)、商品が獲得できます。ただ、自動販売機はその第三者の信頼を担保するステップがなく、全て自動化されます。

これこそがスマートコントラクトです。

スマートコントラクトのメリットとは

少しずつ理解は進んできたかもしれませんが、やっぱり自分たちの生活にどのように活用されていくのかわからないという方も多いと思いますので、スマートコントラクトのメリットに触れつつ、より理解が進むように解説していきます。

スマートコントラクトのメリットは、大きく3つです。

信頼性

第三者を介さない契約なので、不正や改ざんを挟む余地がなく、信頼性が担保される。

透明性

実行された取引記録はブロックチェーン上に記録されていくので、透明性が高い契約が可能になる。

コスト削減

信頼性を担保していた第三者が必要なくなるので、仲介手数料等のコストが不要になる。

ブロックチェーンの技術を活用した自動契約なので、信頼性と透明性が担保されます。そして、プログラムによって契約が自動化するので、仲介手数料がなくなります。ここが最も我々の生活にダイレクトに影響していくかもしれません。

例えば、不動産の賃貸契約がスマートコントラクトで行われるようになると、不動産会社そのものがなくなり、仲介手数料がなくなるかもしれません。オーナーが専用サイトに賃料等を設定し掲載(契約の事前定義)し、入居者がその中から選択し、契約する。それが全て自動化します。

よりスマートコントラクトの浸透が進めば、契約時に設定した金額(賃料)が、毎月指定の日に契約時に設定した入居者の口座から自動で引き落とされるところまで可能となります。

不動産会社が行っていることは主に、家賃の回収と入居者探し、入居者の信頼性の担保なので、ここが全て自動化されれば、その役割がなくなるので、仲介手数料がなくなることも大いに考えられるというわけです。

あくまでこれは一つの例ですが、このように契約が自動化することで、かなり日常生活のサービスが変化していきます。上で説明したNFTやDAOも同様に世界を変革していくと言われていますが、この技術基盤もスマートコントラクトを活用しています。

まとめ

最後にまとめです。

今後数十年はブロックチェーンの時代と言われていますが、その中でもかなり重要な技術がこのスマートコントラクトです。まだあまり馴染みがない言葉かもしれませんが、この先の世の中を大きく変革していく基盤の技術ですので、ぜひこの機会に勉強してみてもいいかもしれません。

三井 滉平氏

26歳 / 一般社団法人 未来起業家交流会 代表理事 / 株式会社demmpa 代表取締役

U25の起業家コミュニティ運営する未来起業家交流会を4年前に立ち上げ、1年前に法人化。累計動員数は1,500人を超え、2018年夏にはクラウドファンディングで100万円を調達し、全国47都道府県で同時開催する「47未来起業」を実施。また、2020年1月に「全ての社会課題を解決する」をビジョンに掲げ、株式会社demmpaを立ち上げ。現在は、もう一つのSNS「demmpa」の開発、運営をしている。

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