【今更聞けない用語を解説】D2C

スタハ通信 STARTUP HUB TOKYO

2022.8.2に
お届けしております

【今更聞けない用語を解説】D2C
  • #3分でわかる起業の基礎

  • #D2C

【今更聞けない用語を解説】D2C

今更聞けない用語解説シリーズ。

本日は「D2C」について、です。

数年前に話題になり、今ではすっかり定着したこちらの単語。改めてその定義や凄さについて解説していきます。

D2Cとは?

D2Cとは「Direct to Consumer」の略で、「製造者がダイレクトに消費者と取り引きをする」ことを意味します。

従来は、製造業者がいて卸売業者が存在する関係でしたが、インターネットの発展によって、気軽にECサイトの制作が可能となったことで、製造業者が自社ECサイトを立ち上げ、直接顧客に販売をすることが可能となりました。この販売形態をD2Cと呼びます。

間に余計な業者が挟まっていないので、利益率の向上が見込め、自社商品の想いや特徴をダイレクトに伝えることが可能となりました。

より理解が進むように、D2C業態として有名なブランドをいくつか紹介します。

Allbirds

2年前に日本にも原宿に一号店ができ、話題となったブランド。製造過程を公開し、地球にやさしい生地と製造方法を使った、サステナブルなスニーカーの販売をしています。

Allbirds

コアラマットレス

マットレスのD2Cです。オーストラリア発の企業で、寝心地にこだわったマットレスを開発し、仲介に乗せないことで低価格で販売することを可能としました。ブランド名に”コアラ”が入っている通り、売上の数%をコアラ支援に対して寄付を行っています。

コアラマットレス

Casper

コアラマットレスと同様にマットレス企業です。こちらはニューヨークの会社で、D2C企業の先駆けとも言われています。2020年にD2C企業の先駆けとして上場を果たしました。

Caspers

このように世界中のあらゆる業界でD2C企業が生まれて来ています。

D2Cのメリット・デメリットとは?

では、ここで改めてD2Cのメリットとデメリットについて整理してみます。

まずはメリットからです。

・収益性が高い。

・顧客データが収集できる。

・自由なキャンペーンやサイト構築ができる。

・想いを伝えやすい。

D2C企業では、仲介を挟まないことで顧客に対して通常より低価格で販売ができるメリットがありますが、企業にとっても利益率が高い商品の販売することができます。また、自社ECサイトで販売することで、顧客データの収集や自由なデザインでのサイト構築ができ、自社ブランドのイメージや思想を顧客に伝えることができます。

では続いて、デメリットです。

・ 製造だけでなく販売や顧客対応まで全てを自社でやるため、運営の難易度が上がる。

・想いやこだわりがない商品はお客さんが付きづらくなる。

全て自社で行う分、運営の難易度が上がることは最大のデメリットです。今までは製造だけでよかった企業が、ECサイトの運営、発送、SNSでの発信、顧客対応など、全てを社内で行う必要が出てきます。そういった人材を採用し、運営していくには既存の体制からは変化が求めれます。

そして、D2C企業の商品にはAllbirds然り、コアラマットレス然り、商品のクオリティーにプラスで、伝えたい世界観や想いが存在しています。そして、消費者はそういった想いがある商品を好んで購入する傾向が強まってきています。

なので、D2Cで単純に自社ECサイトを作って、販売するだけでは売れる可能性は低く、しっかりとしたコンセプト設計を行い、それに基づいたECサイト構築、SNS運用を行っていく必要があります。

このようにD2Cは今までのECサイトではできなかったことを表現できるようになる一方で、やはり運営難易度という面ではぐっと上がります。自社のチーム体制や商材の相性等も考えながら、戦略立案をしていくことが求められます。

▼より詳しい説明はこちらの本がおすすめです。s

D2C

まとめ

最後にまとめです。

以上、D2Cについてでした。改めて、自社商品の販売に対して考え直すきっかけとなれば嬉しいです!

三井 滉平氏

27歳 / 一般社団法人 未来起業家交流会 代表理事 / 株式会社demmpa 代表取締役

U25の起業家コミュニティ運営する未来起業家交流会を4年前に立ち上げ、1年前に法人化。累計動員数は1,500人を超え、2018年夏にはクラウドファンディングで100万円を調達し、全国47都道府県で同時開催する「47未来起業」を実施。また、2020年1月に「全ての社会課題を解決する」をビジョンに掲げ、株式会社demmpaを立ち上げ。現在は、もう一つのSNS「demmpa」の開発、運営をしている。

この記事を書いた
ライターをご紹介

TOP