2025.10.31 TOKYO創業ステーションTAMA 5周年イベントレポート

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10月25日(土)にTOKYO創業ステーションTAMA設立5周年を記念したスペシャルイベントを開催しました。
本イベントは「夢を見続ける力と叶える力」をテーマに、サッカー女子元日本代表の澤穂希さんとアーティスト・ラジオパーソナリティの土屋礼央さん(RAG FAIR)による記念トークショーや、多摩地域で活躍する起業家3名をお招きしたパネルディスカッションを実施。

100名以上のお申込みをいただいた本イベントの様子を、ハイライト形式でレポートしていきます。

目次
  1. 1. 夢を見続ける力と叶える力
  2. 2. 起業家3名が語る「多摩から始める“わたしサイズ”の起業」
  3. 3. まとめ

当日の会場の様子

当日の会場の様子

TANUKI STUDIO様に制作いただいた5周年記念スウェットを着用

TANUKI STUDIO様に制作いただいた5周年記念スウェットを着用

1.夢を見続ける力と叶える力

前半は、澤穂希さんをスペシャルゲストに、土屋礼央さんに司会を務めていただき、トークショーを実施。夢を追う最初の原点や夢を現実に変える目標設定と心の持ち方、チームで夢を追う方法など起業・経営にも応用できる考え方をお話ししてくださいました。

澤穂希さん×土屋礼央さんトークショーの様子

澤穂希さん×土屋礼央さんトークショーの様子

土屋「アスリートとして世界で何十年もプレーし続けることができた秘訣やそこにあるモチベーションは何だったのでしょうか?」

澤「夢を追い続けることができたのは、明確な目標があったからだと思います。世界一の舞台に立ちたいと大きな目標を掲げて、毎日目の前のことに全力で取り組む、この積み重ねでした。もちろん周りには自分より上手い選手が沢山いて、落ち込むこともありましたけど。人と比べずに、長所を伸ばし、足りない部分は他の選手に任せるという意識でコートに立っていました。この選手たちの中で自分が勝てるもので勝負しようと思ったんです。」

土屋「なるほど。その足りない部分は補い合う文化は自然とあったのですか?キャプテンとして何か意識していたことなどもありましたか?」

澤「叶えたい夢はみんな一緒だったので、足並みは揃っていたと思います。キャプテンとして日頃からチームメンバーとコミュニケーションを取ることは常に意識していて。選手によって言い方を変えたり、伝えるタイミングを伺ったりアレンジをしていました。あと、キャプテンマークを巻いたことで自覚と責任は増したと思います。背中で見せると自然とチームメイトもついてきてくれたと思います。」

土屋さんの小気味良いテンポの相槌と司会進行で、会場を巻き込みながら盛り上げてくださいました。スポーツとビジネス、畑は違えど起業を目指す方ならそれぞれに刺さったフレーズがあったのではないでしょうか。


みんなでTAMAポーズ!

みんなでTAMAポーズ!

2. 起業家3名が語る「多摩から始める“わたしサイズ”の起業」

後半は、多摩地域の起業家3名とファシリテーター小崎奈央子さんによるパネルディスカッションを実施。
3名が起業したきっかけ、失敗とその乗り越え方、多摩地域での起業のリアルなどについてお話ししました。

登壇したのは、株式会社ネイバーズファーム代表の梅村桂さん、TANUKI STUDIO代表の飯塚徹哉さん、株式会社水中代表の坂根千里さんです。

左から梅村桂さん、飯塚徹哉さん、坂根千里さん、小崎奈央子さん

左から梅村桂さん、飯塚徹哉さん、坂根千里さん、小崎奈央子さん

それぞれの視点から起業したきっかけや多摩地域との関わり、起業後のリアルと軸を見失わないために工夫していることなどについてお話しいただきました。

東京大学農学部を卒業後、会社勤めを3年経験し、都内農家にて修行を経て起業に踏み込んだ梅村さん。現在は、まちなかで地域の方と有機的につながりながら魅力的な街づくりにも貢献する農業を営んでいます。

梅村「私が起業を決意した背景には、大規模農業法人での経験があります。大量生産・大量消費の農業の中で、自らの手を離れた後の品質管理の難しさを痛感しました。そこで、消費者に直接届けられる農業の形を模索し、日野市での就農を決意しました。」

次に TANUKI STUDIO代表の飯塚さん。多摩市で生まれ育ち、昔から地元を何かで盛り上げたいと考えていて、コロナのタイミングで少しでも地元に貢献できればと思い、お店とブランドを立ち上げました。

飯塚「僕の場合はコンサルというもう一つの軸もあり、失敗してもいいからやってみようと考えていました。売り上げが立つかどうか不安などもありましたが、やってみないと分からない。やっているうちに売り上げも右肩上がりになり、地元を盛り上げたいという思いが強くなり、とにかく働きましたね。」

新卒で老舗スナック「すなっくせつこ」を承継し「スナック水中」として東京都国立でスナックを運営している坂根さん。

坂根「大学を卒業してすぐ企業に就職することにあまり希望を持てなかったのですが、学生の頃から通い詰めていた「すなっくせつこ」のママからの助言もあり、事業継承をする決意をしました。生活圏内で助け合い、楽しみ合う関係性を育む雰囲気が好きで。今はスナックの多店舗展開や、スナックの担い手を増やすことに挑戦しています。」

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

一筋縄ではいかない起業のリアルについて、先輩たちの声を届けていただきました。参加者は明日から自分の起業に活かせるヒントを持ち帰ることができたのではないでしょうか。

最後に当施設でコンシェルジュを務めるファシリテーターの小崎さんから「やらなきゃよかったことはないと思うんです。普段利用者の方から、お金がない・自信がない・時間がないという悩みについて相談されることは少なくないですが、全部が揃う時なんて一生来ないと思っていて。だからこそ、まずやってみたらいいです。問題はどうやるかの動き方。自分のできることでどう役立てるかだと思って、アドバイスをしています。」と多摩の起業家への熱いメッセージでパネルディスカッションを締めくくりました。
他にもご登壇の皆様にはレポートに書ききれないほどのたくさんのエピソードを語っていただきました。

3.まとめ

イベントの最後には交流会を実施。ケータリングには、TOKYO創業ステーションTAMAを利用し起業した3名による自家製のパンや焼き菓子、おはぎなどをご準備いただきました。

N Hütte、パンと焼き菓子「M teku Bakery」

府中市にあるパンのお店「N Hütte」, 多摩市にあるパンと焼き菓子のお店「M teku Bakery」

おはぎびより

杉並区にあるおはぎのお店「おはぎびより」

交流会では、参加者と登壇者や運営メンバー同士がケータリングを片手に、和やかな雰囲気で交流している様子が伺えました。

交流会

交流会

イベント後には参加者から以下のような声をいただきました。

「起業に限らず、生きていく上で、大変意義深いお話ばかりで、大変有意義でした。」

「やりきったと言えるまで、やりきろうと心新たに切り替えることができました!」

参加者それぞれが自分の事業や起業アイデアと重ねて、今後に活かせる材料を持ち帰ってくれたのではないでしょうか。多摩地域で起業を考える人にとって、何か踏み出すきっかけになっていたらと思います。

本イベントのテーマ「夢を見続ける力と叶える力」を中心に、多摩地域で活躍する起業家、起業を目指す方々などが一挙に集結した本イベント。天気はあいにくの雨でしたが、参加者の帰る足取りはどこか軽やかだったように見えました。

今後もTOKYO創業ステーションTAMAは、「起業を、もっと身近に」という想いを持ち、引き続き多摩地域の起業を盛り上げるサポートをしていきます。

▽本イベント開催の様子はYouTubeにてアーカイブ配信をいたします。こちらのお申し込みについてはまだ受付中ですので、ぜひお申し込みください。「アーカイブ配信はこちらから」

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