飲食店開業時の集客方法

飲食店開業時の集客方法

飲食店開業時の集客方法

飲食店開業で一番の心配事は「集客」だと思います。私自身、飲食店の開業を一週間後(※2025年1月30日現在)に控えている中で、プレオープンの抽選申し込み件数と通常の席予約の件数の合計が400件を超える、という状況を作ることができました。 私が飲食店経営の現場で培ってきた経験を少しでもご共有できればと思い、飲食店開業時の集客方法を書き記しておきます。ぜひ最後までお読みください。

飲食店初出店でも集客成功が可能な理由とは?

飲食店の初出店であっても、集客に成功することができます。特に、ターゲット層の明確化や戦略的な情報発信を行うことで、開業前から予約をしてくださる見込み客を確保できます。 SNSやプレオープンイベントを活用し、来店前から期待感を高める戦略を取り入れましょう。

ストーリー性が集客に与える影響【物語が売れる時代】

今の時代、単においしい料理を提供するだけでは集客につながりにくくなっています。お店ができるまでの背景やオーナーの思い、こだわりの食材選びなど、物語性を持たせることで顧客の共感を呼び、強い関心を惹きつけます。 このようなストーリーは、SNSやホームページ、口コミで広がりやすく、初回の来店だけでなくリピートにつながる可能性が高まります。感情的なつながりを重視する現代だからこそ、物語が重要になります。

応援されるお店になるためのSNS運用術

SNSは、ただ単に商品やメニューの紹介をする場ではありません。応援されるお店になるためには、フォロワーとの交流が欠かせません。 日々の投稿では、店舗の舞台裏や従業員の様子、イベント情報を発信し、お客様に親近感を持ってもらいましょう。特にコメントへの返信やフォロワーからの投稿のシェアなど、双方向のやり取りを心がけると、ファンとのつながりが深まります。結果的に、予約や再訪の動機づけにつながります。

関連記事
Instagramを店舗ビジネスで活用する際の運用のコツ
店舗ビジネスをする上で欠かせないのがInstagram(インスタグラム)の運用です。 Instagramを活用して、中小企業には欠かせない集客力の向上を図りましょう。 今回の記事では、ビジネス利用する上で必要な内容をお伝えさせていただきます。

オープンまでの期待感を高めるプロダクトローンチ戦略とは

開業準備中の段階から情報を小出しにし、少しずつ期待感を高めていくのがプロダクトローンチ戦略の基本です。例えば、店舗のデザインの進行状況や試作メニューの紹介、スタッフの紹介動画などをSNSやブログで継続的に発信することで、顧客はオープンまでの過程に感情移入します。このようにして「早く行きたい!」という気持ちを高めることで、オープン直後の予約や集客につながるのです。

ビジュアル訴求【高品質な写真がもたらす効果】

料理や店内の写真は、視覚的にお客様を引きつける重要なツールです。高品質な写真は、料理の美味しさや店舗の雰囲気を直感的に伝える力があります。 特にSNSでは、一目で印象に残るビジュアルが多くの「いいね」やシェアを獲得するため、プロのカメラマンに依頼して撮影することを検討してみましょう。また、自然光を活かした撮影や適切な構図にも気を配り、写真から伝わる世界観でお客様の心をつかみます。

HPの品質が集客を左右する

ホームページは、来店前のお客様に信頼感を与える重要な要素です。訪問者が知りたい情報を見つけやすく整理し、魅力的なデザインでお店の特徴をアピールしましょう。 お店のこだわり、メニューの詳細、店舗の場所、営業時間などの基本情報を見やすく配置することが大切です。 また、料理写真や動画、顧客のレビューを掲載し、訪問者が「このお店に行きたい!」と思えるような動線を作ることで、予約につなげる効果が期待できます。

他店と差をつける圧倒的な競争優位性の作り方

競争が激しい飲食業界では、他店にはない独自の強みを明確にすることが重要です。 例えば、特別な食材の仕入れルートや伝統的な調理法、有名シェフの監修など、具体的な要素をアピールすることで他店との差別化が図れます。 これらの情報はHPやSNSでしっかりと発信し、潜在的なお客様に「ここでしか味わえない特別感」を伝えることが重要です。また、口コミによる拡散も視野に入れ、特別感をさらに広めましょう。

プラットフォーム依存からの脱却

プラットフォーム依存からの脱却

予約サイトや口コミサイトに依存しすぎると、手数料や条件に縛られるリスクがあります。そのため、自社のSNSやHPを通じて直接集客する力を育てることが重要です。 特にSNSではファン層を作り、彼らが口コミを広めることでさらなる集客効果を得られます。自社での集客は、利益率の向上にもつながり、長期的な店舗運営を安定させるポイントとなります。

自社集客がもたらすメリット①経費削減の具体的な効果

自社集客の大きなメリットの一つは、予約プラットフォームや広告に支払う手数料を削減できる点です。 これにより、利益率が向上し、その分をサービス向上や新しい施策に充てられます。また、自社での集客が安定することで、外部プラットフォームへの依存度が減り、経営の自由度が増します。特に開業初期の資金繰りが厳しい時期には、このようなコスト削減が経営の安定化に大きく寄与します。

自社集客がもたらすメリット②ブランド価値向上による長期的利益

自社集客は単なるコスト削減にとどまらず、ブランド価値の向上にも寄与します。 自社で直接お客様とつながることで、口コミやレビューを通じた信頼関係が築かれ、リピーターを増やす効果があります。また、 SNSでのフォロワーとの関係構築を強化することで、単なる一度の来店ではなく、長期的に支持される店舗へと成長できます。このようにブランド価値を高めることは、持続的な利益に直結します。

集客だけじゃない!驚くほど応募が集まる採用戦略

SNS運用や情報発信が集客だけでなく採用面でも効果を発揮します。お店の雰囲気や働くスタッフの声、代表のビジョンや価値観、日々の出来事をSNSで発信することで、店舗に共感した求職者が自然と集まります。 実際、既存の従業員からの紹介やSNS経由の応募者は、離職率が低いというデータもあります。これにより、アルバイトや社員を募集する際のコスト削減や採用効率の向上が期待できます。

個人のファンを増やすことが飲食店成功のカギ

飲食店の成功には、オーナーや店舗自体のファンを増やすことが重要です。 オーナーのライフスタイルや価値観、店舗のストーリーをSNSで発信することで、応援したくなるファン層が自然と形成されます。特に、開業前からファンを増やしておくと、オープン時の集客がスムーズになります。 ファンとの関係は長期的なリピートや口コミの拡散に寄与し、店舗の成長に大きな影響を与えます。

関連記事
サービス業でブランディングを強化し、選ばれるお店になる方法
店舗ビジネスの中でもサービス業(エステ・整体・パーソナルジム等)は、差別化が難しい時代になってきています。サービスが均一化していくと、価格競争に巻き込まれてしまいます。そうならないために価格が高くても選ばれるブランド作りが重要です。

SNSフォロワーを集めるだけでは不十分な理由とは

フォロワーを増やすことだけに集中しても、集客にはつながりにくい場合があります。 重要なのは、フォロワーとのエンゲージメントです。コメントへの返信や双方向のコミュニケーションを通じて、フォロワーを「実際に来店するお客様」に変える施策が必要です。また、フォロワー数ではなく、実際に店舗に足を運んでくれる「質の高いファン」を育てることが、集客における真の成功につながります。

開業前からファンをつかむ情報発信のポイント

開業前の情報発信は、店舗の存在を知ってもらうための重要なステップです。 オープン準備の進捗や内装の様子、メニューの試作風景など、日常的な内容を積極的にSNSで共有することで、ファンとの距離が縮まります。また、コメントやメッセージへの対応を丁寧に行うことで、親近感が生まれ、開業後の来店へとつながります。この段階でのファン獲得が、開業後の成功に直結します。

【まとめ】競争が激しい飲食業界での集客成功事例から学ぶ

【まとめ】競争が激しい飲食業界での集客成功事例から学ぶ

筆者の私自身、飲食店オープンを一週間後に控えており(※2025年1月30日現在)、プレオープンの予約募集では、10組の枠に対して、応募が200組以上集まりました。 また、まだオープンもしていない状況の中、予約サイトを公開するとディナーのみの予約にも関わらず、200件以上のご予約がすでに入ってきております。 このような状況になっているのは、飲食店オープンの準備として約2年間、SNSの運用を行い総フォロワー10万人超となるまで育ててきたおかげです。 また採用活動に関しましても、パート・アルバイトの募集は全てSNS経由で実施しました。すぐに採用枠は埋まり、応募者の中には正社員をやめてアルバイトになってでもこのお店で働きたい!と言っていただくことが複数回ありました。 このように、Webを活用した集客戦略は飲食店の成功に大きく貢献することでしょう。

関連記事
飲食店開業(創業)までのスケジュール
飲食店の開業・カフェの開業のために必要な流れをご紹介していきます。 特に物件の調査・内見→申し込み→銀行融資申し込み→物件契約までの流れを把握しないと、 トラブルが発生することもありますので、しっかりとお読みいただき開業準備を進めてください。
関連記事
飲食店経営の効率化・ITシステムの導入について
飲食店経営の効率化・ITシステムの導入について解説していきます。人手不足で騒がれる中、人件費も高騰し飲食店のコスト構造を圧迫しています。 長期的な判断として、IT導入を早めに行うことがおすすめです。自分のお店にとって、どの施策を行うべきか考えながら読み進めてください。

創業・開業の相談はこちら

起業を、もっと身近に

TOKYO創業ステーションTAMAでは、起業家・創業者のための相談対応を行なっています。無料でプランコンサルタントがアドバイスを実施していますので、ぜひご相談ください。お越しいただける日を楽しみにしております。

まずはメンバー登録からお願いいたします。

施設情報・関連ページ

TOKYO創業ステーションTAMA

TOKYO創業ステーションTAMA
〒190-0014 東京都立川市緑町3-1
GREEN SPRINGS E2 3階
電話:042-518-9671

TOKYO創業ステーションTAMAは、東京都内で起業を目指すみなさんを応援する創業支援施設です。起業相談、事業計画書策定支援、イベント・セミナーのご参加、テストマーケティング出展など、すべてのサービスを無料でご利用いただけます。


著者写真 平井 東著者:
TOKYO創業ステーションTAMA
プランコンサルタント 
平井 東(ひらい あずま)


銀行にて法人向け貸出業務、税理士法人にて事業計画の作成業務、経営コンサルティング会社にてマーケティング戦略の立案・SEO対策・MEO対策・WEBサイト制作のディレクション等の業務、デジタルマーケティング会社にて大手企業向けのリスティング広告の運用業務、現在は、デジタルマーケティングと経営コンサルティングを行う会社を設立し、中小企業のご支援を行なっている。中小企業に必要な資金繰り・事業計画・計画達成のための戦術にあたるデジタルーマーケティングのノウハウを持っている。中小企業診断士。
相談は毎週木曜日 10:00~17:00 担当。

※本記事で紹介している情報は執筆時点のものであり、閲覧時点では変更になっている場合がございます。