サラリーマンをしながら起業する!新しい起業の形~副業のススメ~

サラリーマンをしながら
起業する!新しい起業の形
~副業のススメ~

 最近は副業解禁の流れに乗って、副業を許可している会社も増えてきましたね。皆様がお勤めの会社でも副業が許可された会社もあるのではないでしょうか? 今日は、副業を考える上でぜひ知っておきたい「サラリーマンをしながら起業」という選択肢をご紹介いたします。

副業で起業

副業としての起業という選択

 副業を始めるにあたって大きく分けて二つの方法があります。一つは別の企業等に属して仕事を受ける雇用される形です。例えば、昼間は会社員として勤務して、夕方や週末には副業に飲食店でアルバイトをしたりする形ですね。もう一つは、自ら事業を起こす起業です。起業というとスタートアップベンチャーやユニコーン企業などの大それたことを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、大きなものだけが起業ではありません。例えば、フリーランスでwebデザイナー、フォトグラファー、イラストレーターを始めることも、お家で学習塾やピアノ教室を行うことも、ハンドメイドアクセサリーをネットショップで販売することも立派な起業です。TOKYO創業ステーションTAMAの利用者様の中でも、サラリーマンをしながらWebサービスで起業した方もいます。
副業を考えた際に、収入を増やしたいことだけでなく、自分がやりたいこと、趣味や特技を仕事にしたいとお考えの方には、起業をするという事も選択肢に入れてみるのもいいかもしれません。

収支バランス

サラリーマンをしながら起業するメリット

―1,本業の収入がある為、生活は安定している

 サラリーマンをしながら起業する最大のメリットは、本業の収入によって生活が安定していることにあります。普通の起業の場合、事業がうまく立ち行かないと収入や生活に直結します。しかし、サラリーマンであれば本業で安定した収入がある為、その心配も少なくなります。

―2,経費を計上することが出来る

 個人事業主として開業届を提出した前提ですが、事業に必要なものを購入した場合には経費として計上することが出来ます。つまり収入から差し引くことが出来るので税制上のメリットが生じます。文具、パソコンやスマホ、資料等の書籍等の購入費用、自宅兼事務所の場合には家賃や光熱費の一部も経費にできます。加えて、サラリーマンの場合には給与所得控除がありますが、副業で起業し個人事業主になった場合には青色申告特別控除(最大65万円)も一緒に使えるようになります。また、一定の条件を満たすと家族への支払う給与も経費扱いになるなど、税制上のメリットが複数あります。

―3,本業の所得と損益通算できる

※<追記>8月1日に国税庁より改正案が発表されました。

 こちらも個人事業主として開業届を提出した前提ですが、本業の所得と損益通算することが出来ます(※雑所得は除く)。最初は思うように事業が進まず、副業で赤字を出してしまう事もあるかもしれません。しかし、確定申告をすることで本業の給与・賞与と副業の赤字を通算して計算することが出来ます。そうすることで、本業の方で源泉徴収されていた所得税や住民税を支払い過ぎていた場合には還付金として返還される為、副業が赤字の場合には税負担が軽減されます。

―4,本業にすることもできる

 サラリーマンで起業すれば、事業が軌道に乗った場合には本業にするという選択肢が増えます。実際の例を挙げると、私の友人はサラリーマンをしながら保険代理店業を起業しましたが、起業してから1年程で本業の収入を超えた為、本業を退職し副業が本業になりました。現在も社長として活躍していて、最近は広告代理業など他の事業にも事業を拡大しています。このように、起業して事業が軌道に乗った場合には、本業にすることもできるので、人生設計の幅が広がりますね。

―5,低リスクで起業できる

 4番の内容と逆になりますが、いつでも本業に戻れることもサラリーマンをしながら起業するメリットですね。起業は必ずしも成功するわけではありません。サラリーマンをしながら起業した場合には、万が一うまくいかなかった場合には副業を辞めていつでも本業に戻る事もできます。普通の起業とは違いサラリーマンの起業では副業の事業を畳んでも収入が0になるわけではなく本業の収入がある為、失敗しても経済的なリスクは低くできます。

―6,自分の好きなことを仕事に出来る

 サラリーマンの起業に限らずですが、起業するという事は自分の好きなことを仕事にすることが出来ます。自分のアイデアや想いを事業化することで、自分が本当にしたかった仕事が出来るかもしれません。特に、サラリーマンが起業する場合には収入に関する不安も少ない為、収益よりも自分がやりたいかどうかを優先して起業することが出来ますね。自分の趣味や、社会の為になること、自分の思いなどを事業化できることは魅力です。

クリエイター

サラリーマンをしながら起業するデメリット

―1,本業に支障をきたすことも

 サラリーマンをしながら起業する方からよく聞くことは、副業に一生懸命になりすぎて本業に支障をきたすケースです。ついつい夢中で副業に励むうちに本業を疎かにしてしまっては本末転倒です。自分のキャパシティと、本業とのバランスを見ながら計画的に初めましょう。

―2,自由な時間が無くなる

 副業全般に言えることですが、本業との両立は容易ではありません。普段の本業に加えて副業も行うわけですから自ずと自分の時間は少なくなります。休日や仕事終わりの時間を削ってでも働く強い意志が必要です。だからこそ、副業で起業する際には自分のしたい仕事をすることが理想ですね。

―3,初期投資や固定費が必要な場合も

 雇用される形であれば、初期投資はほとんど必要ないかもしれませんが、起業をするとなると、事業に必要な設備や機材、物件等の購入、業種によっては仕入れなどの初期投資が必要になります。また、家賃、光熱費、人件費、通信費など事業を維持するための固定費もかかってきますので、運転資金の確保も重要です。 雇用されている場合と違い事業に必要なものは自身で用意しなければなりませんので、事業が安定するまでは懐が苦しくなることもあります。その為にも、資金繰り表や資金計画等をしっかりと作成する必要があります。

まとめ

 メリットデメリットはありますが、副業の選択肢として「起業」という選択肢を知って頂けましたでしょうか?サラリーマンの起業だけに限らず、起業は自分の好きなことや、やりたいことを仕事にすることもできます。サラリーマンには定年がありますが、起業に定年はありません。人生100年時代新しいライフスタイルとして考えてみるのもいいかもしれませんね。
一方で、起業は必ずしも成功する確約はありません。副業での起業であっても事業計画の作成は必要です。予めしっかりとした事業計画書を作ることで、リスクを減らすことは出来ます。
TOKYO創業ステーションTAMAでは事業計画書の策定支援も無料で行っております。その他にも、資金調達や税務、デザイン・ブランディングやマーケティングの相談まで幅広いご相談に対応できる専門家が在籍しております。是非お気軽にご相談ください。

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著者写真著者:TOKYO創業ステーションTAMA Planning Port 事務局 小野
大学卒業後に外資系金融機関で中小企業向け金融商品の法人営業を経験した後に(公財)東京都中小企業振興公社に入社し創業支援に携わる。事業戦略部 多摩創業支援課 地域連携担当 多摩ものづくりスタートアップ起業家育成事業担当 テストマーケティング担当 TOKYO創業ステーションTAMA公式ブログ「創業羅針盤Blog」運営

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