起業のリスクと対応策

起業のリスクと対応策

起業・創業時に事業計画書を作るメリット

フリーランス(個人事業主)としての起業、法人設立をした起業でも全くリスクがない起業はありません。
ただし、起業のリスクは下げることができます。その方法は「これから起こるかもしれないことをあらかじめ把握し、対応策を検討する」ということです。
様々なリスクに備えて、代表的な起業のリスクと考えられる対応策についてご紹介していきます。

起業のリスク一覧

起業に関するリスクをご紹介していきます。
これからお話しするリスク以外にも業界・業種ごとに発生するリスクもありますので、一緒に考えながら読み進めていきましょう。
それでは、代表的なリスクをご紹介していきます。

資金不足のリスク

お金にまつわるリスクは、起業初期の起業家を悩ませるリスクです。
特に固定費が高いビジネスで起業する場合は資金が不足するリスクが大きくなります。起業当初に見積もっていた経費よりも多くの経費が発生することがよくあります。しっかりと起業時に発生する経費を洗い出しておきましょう。

人材確保と管理のリスク

特にスタートアップ起業の場合は「やりたいことがあるけど、人が足らない」ということがよくあります。
また、人材の流出のリスクが高いため、人材管理をすることも重要になってきます。
起業時は人材の出入りが流動的になることがあるため、常に新しい人材を確保するために施策を検討しなければなりません。
組織体制や社内のシステム体制も整っていない起業時は、従業員のモチベーションの管理に時間を確保しにくいため、離職を防ぐための方法を考えましょう。

売上のリスク

多くの起業家は「うちの商品は必ず売れる!」という気持ちで起業すると思います。
ただし、上場企業の上場ストーリーの中には、起業したての頃は売上が上がらず苦しい時期が数年続いた・・・、という話もあります。
売上を増やすための施策と、販路は多く持つことで、売上の変動を抑えましょう。

Webマーケティングのリスク

Webマーケティングの施策は多岐にわたっております。

  • Webサイト
  • LP
  • SEO
  • MEO
  • SNS(YouTube・Instagram・TikTok)
  • Web広告

このうちのたった一つの施策で売上を大きく伸ばすこともありますが、どの施策でも売上が上がらないこともあります。
売上が上がらない場合に考えていただきたいのは「コンセプトの再設計」です。
『だれに・何を・どのように』というマーケティングの基本と、サービスから提供する本質的な価値をしっかりと、再設計することで強いビジネスが生まれていきます。施策に走らず、しっかりと強いサービスを作っていきましょう。

競合参入のリスク

資金力や技術力が豊富な大企業が参入してくるリスクがあります。
もし、アイディアのみが競争優位性となっている場合は、特に気を付けなければいけません。
競合が参入することは避けられませんので、参入した時にしっかりとポジションを作れるように起業時からシミュレーションしておきましょう。

リスクへの対応策一覧

起業・創業時に事業計画書を作るメリット

これまで記載してきた、リスクに対するそれぞれの対応策をお伝えしていきます。
自分自身でもどんな対応策があるか考えながら読み進めていただけますと幸いです。

資金不足への対応策

資金調達の方法は、銀行からの融資、投資家やベンチャーキャピタルからの資金調達、クラウドファンディングでの資金調達などがあります。
特に大切なのは、資金不足の原因を追求することです。
経費に目が行きがちですが、主力事業(収益性の高い事業)で売上が上がっていないことが原因である場合も多くあります。資金不足にならないように、事業計画書を作り、毎月の経営会議で振り返りと改善を行いましょう。
事業計画書の中でも、特に資金繰りと収支計画は、資金繰りを安定するためには大切な項目となります。現実的な数値で計画を作り経営基盤の安定化を目指しましょう。
事業計画の参考は下記のリンクからご確認ください。

人材確保と管理リスクへの対応策

人材を流出させずに、従業員のエンゲージメントとモチベーションの向上を図るための施策は、ビジョンや目標の共有を通じて、従業員の意欲を高める方法です。
起業時は特に社長が掲げるビジョンの共有と同じ温度感で事業を進めていくことが大切になります。
また、フィードバックを丁寧に行うことで、従業員の成長やパフォーマンス向上を支援していくことができます。
金銭的な報酬面では、インセンティブ制度などを設けることで人件費リスクを抑えつつ、従業員のモチベーションを高めることができます。

売上リスクへの対応策

対応策一つ目は、販売チャネルの最適化です。
顧客獲得のために効果的な販売チャネルを選択し、効率的な販売プロセスを確立していきましょう。
オンライン販売プラットフォームの活用やパートナーシップの構築など、新たな販売チャネルの開拓も検討していきましょう。
二つ目は、顧客満足度とリピートビジネスの促進です。高品質な製品やサービスを提供し、顧客満足度を向上させます。
また、アフターサービスやカスタマーサポートを充実させて、お客様からのフィードバックの収集と、活用を行なっていきましょう。

Webマーケティングのリスクへの対応策

優先順位を決めて、戦略的に施策に取り組むことが必要です。
そのために、売上のゴール設定を行い、そのために必要な施策と予算を決定し注力する必要があります。
また、うまく行った理由とうまく行かなかった理由を明確にし、改善活動を実施しましょう。

競合参入のリスクへの対応策

競合が参入した時の対応策一つ目は、独自の価値提供の強化です。
自社の独自の価値提供を確立し、差別化を図ります。中長期的にも同様の価値提供のメッセージを伝え続け、ブランド確立を目指していきましょう。
二つ目は、顧客関係の強化(ファン化)です。既存のお客様との関係を強化し、顧客のロイヤルティを高めます。顧客への個別対応やアフターサービスの充実を通じて、顧客満足度を向上させます。
SNSを通じたコミュニケーションの回数と質を高めていき、ファン化に繋げていきましょう。ファン化が進むことで、価格競争に飲み込まれない「あなたから買いたい」と思わせる強い競争力を身に付けることができます。

まとめ

これまでお伝えしたリスクと対応策は、起業時の事業計画書の作成のタイミングで全て検討した上で起業していただきたいと思っています。
TOKYO創業ステーションTAMAは、このようなリスクと対応策と含めた起業・創業の時のビジネスプランのブラッシュアップを無料でできる施設となっております。
起業予定の方は、是非一度ご相談ください。
お越しいただける日を楽しみにしております。

まずはメンバー登録からお願いいたします。

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著者写真著者:
TOKYO創業ステーションTAMA
プランコンサルタント 
平井 東(ひらい あずま)


銀行にて法人向け貸出業務、税理士法人にて事業計画の作成業務、経営コンサルティング会社にてマーケティング戦略の立案・SEO対策・MEO対策・WEBサイト制作のディレクション等の業務、デジタルマーケティング会社にて大手企業向けのリスティング広告の運用業務、現在は、デジタルマーケティングと経営コンサルティングを行う会社を設立し、中小企業のご支援を行なっている。中小企業に必要な資金繰り・事業計画・計画達成のための戦術にあたるデジタルーマーケティングのノウハウを持っている。中小企業診断士。
相談は毎週木曜日 10:00~17:00 担当。