北村先生インタビュー（TAMAプランコンサルタント）

北村 弘司先生インタビュー
（TAMAプランコンサルタント）

こんにちは！TOKYO創業ステーションTAMAの相談員にインタビューを行う本企画、第13弾はプランコンサルタントの北村弘司先生をお招きしまして、インタビューしてみました！今回は経営コンサルタントとして実績豊富な北村先生の相談極意に迫ります！

― 現在のご自身の事業や手掛けられていることについて教えてください

経営コンサルティングの会社を経営しております。お客様からご依頼いただく内容としては、業績改善策の提案から、新規の事業の立ち上げ支援、販促PR活動の強化などです。
公的機関での支援活動としては、こちらのTOKYO創業ステーションTAMA以外には同じくTOKYO創業ステーション（丸の内）、それから東京都中小企業振興公社が運営される経営人財育成スクールの講師などをやっております。

― これまでの経歴を教えてください

大学を卒業してから最初に就職したのがソニーで、主に財務担当役員（CFO）を支える業務に携わっていました。業務内容としては会社の資金調達、決算発表、株主総会、中期経営計画、機関投資家の対応です。ソニーには20年ぐらい勤めたのですけれども、その後、小売業界のイオンに転職しました。当時は広報活動を強化している時でしたので、主に広報の業務を担当いたしました。その後、2015年に独立開業しました。

― 起業相談での得意分野は？

専門性という観点で言うと、財務関連の仕事が長かったので、損益計画や中期経営計画の作り方などが専門分野になります。また、対外的にどういうメッセージを出せばいいかといった広報PRも専門分野になります。
大学ではマーケティングを専攻しておりましたので、ソニーでは商品企画の仕事を希望していたのですが、最初に配属された部署は社長室で資金調達や財務関係の業務でした。この社長室の仕事の後に念願がかなって商品企画の仕事に携わりました。商品企画時代に新規事業の立ち上げを経験していますが、その時の経験が今、起業をされる方の相談や、新規事業の立ち上げに挑戦されている企業への助言に活かされています。　　 TOKYO創業ステーションTAMAのプロフィールの中では、これまでのキャリアから、ものづくり分野や小売業を挙げていますが、実際に相談に来られる方は、その2つの業界以外の方のほうがむしろ多い印象です。自分の知見が足りない分野は色々と教えていただきながら、相談者の方と一緒に私自身も勉強しながら計画書を作っています。コンサル ティング業、弁護士、社労士、税理士といった士業の方の相談、加えて、副業で起業 される方もいらっしゃいます。

― これまでの相談で印象に残っている相談内容があれば教えてください

大半の方が創業助成の申請を検討されている方や、融資申し込みのために数値計画を中心にしっかりとした計画書を作りたい方になりますので、第三者に分かりやすい記載の仕方や合理的な数値計画の作り方に関する相談内容が中心になります。
丸の内と多摩をあわせると、これまでに2500件を超える相談を受けていると思いますが、多摩の印象 としては、地域密着型の創業の相談が多いとの印象が強いです。葬儀屋、花屋、ピラティスなど様々な地域密着型の創業の相談をお受けしました。

― 起業相談の際に心掛けていることは？

心がけている事は3つあります。
1つは、話しやすい雰囲気を作ることです。特に初回相談の際には緊張されている方が多いので、意識して心がけています。 2つ目は、どのような事業で起業するかという内容よりも、相談者の方の起業に至った経緯や動機、経歴や専門性などについて、最初にしっかりと伺うようにしています。創業される方がどのような人なのかを知ることが、完成度の高い計画書を作成する上でとても大事だと思っています。 3つ目は、事業計画書を完成させたい方に向けた内容になりますが、全体でおよそ15ページあるTOKYO創業ステーションTAMAの計画書の作成途中で、残念ながら挫折する方も出てきてしまいます。継続相談しやすいように、相談者の方の進捗状況や仕事の様子を考慮しながら、次回はここまで作っていきましょうねと適切な目標を設定するように心がけています。

― 起業相談の前に準備しておいたほうがよいことは？

TOKYO創業ステーションTAMAの相談時間は1回45分と限られた時間になりますので、初回相談される際は、起業したい事業内容を説明できる準備に加えて、起業に向けて迷っていることなど当日相談されたい内容について優先順位をつけて来所されると良いと思います。

― 起業相談をしようか迷っている方へのメッセージ

自分の人生のキャンバスにどのような絵をかくのかは、人それぞれ自由だと思いますし、起業も自分の夢をかなえる一つの選択肢だと思います。起業という道を選択される方は、まず一歩を踏み出してみること。行動しない限り、見える景色は変わりませんから、はじめの一歩として、気楽な気持ちで、TOKYO創業ステーションTAMAをご利用いただければと思います。