目新しい・革新的なビジネスで起業する人は、ビジネスモデルキャンバス、リーンスタートアップ、MVP、キャズム理論について知っておこう

目新しい・革新的なビジネスで起業する人は、ビジネスモデルキャンバス、リーンスタートアップ、MVP、キャズム理論について知っておこう

目新しい・革新的なビジネスで起業する人は、ビジネスモデルキャンバス、リーンスタートアップ、MVP、キャズム理論について知っておこう

「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」、「リーンスタートアップ」、「MVP」、「キャズム理論」は、いずれも革新的な製品開発や目新しいビジネスモデルであり、顧客ニーズが顕在化しておらず、潜在ニーズに応えるような製品開発を行う場合に知っておくべきフレームワークや考え方です。例えば今では一般的になった、タブレット製品やスマートウォッチのように、顧客アンケートを取っても「そんなものが欲しい」とは出てこなかったけれども、発売してみたら大人気になったような、潜在ニーズを掘り起こす製品やビジネスモデルを事業化する場合では特に役に立ちます。

ビジネスモデルを考える意味

「学生起業ゼミ」で手に入る3つの力

起業の場では、「ビジネスモデル」という言葉がビジネスの仕組みの全体像を説明するものとして使われています。その背景には、現代では単体の製品やサービスそのもので差別化や革新性を確保することが難しくなってきたため、既存技術やありふれた技術の組み合わせで革新性や強みを構築する企業が増えてきたことがあります。
ビジネスモデルの表現方法についての明確な定義はありませんが、①その事業全体の仕組みや全体像を俯瞰的に説明・表現する、②その事業が儲かる仕組みや独自性を説明する、③その全体像の中で当社が行うことと他社が行うことを明確化する、という内容を説明することが主な目的となります。

ビジネスモデルキャンバス(BMC)を活用する理由

ビジネスモデルキャンバス(Business Model Canvas =BMC)とは、ビジネスモデルを表現するのによく使われる枠組み(フレームワーク)です。アレックス・オスターワルダー氏とイヴ・ピニュール氏が、著書「Business Model Generation」(2010年刊)にて、9つの要素で、ビジネスにおける価値創造の仕組みを表現することを提唱したものです。
ビジネスモデルの表現ではそれまで、マイケル・ポーター教授が提唱した「バリューチェーン(価値連鎖)」図などが使われていましたが、BMCは全ての要素を1枚に収めることができる利便性から、広く利用されるようになりました。

BMCの図

BMCの利点としては、最近の複雑なビジネスモデルにおける顧客価値と収益の流れを説明しやすい点があります。例えば、通常の物販ビジネスでは、受益者(ユーザー)がメーカー(製品提供者)に代金を支払うというシンプルな流れですが、WEB検索サービスでは、メーカー(製品提供者)は検索サービス(GoogleやYahoo!)に広告費を支払い、検索サービス会社は無料で受益者に検索サービス(広告付)を提供し、メーカーは受益者(ユーザー)から代金を受け取る、という、受益者と支払者が一致しない関係になります。また、プリペイドカードでは受益者はお金を先払いし、サブスクリプションでは受益者はお金を分割払いするなど、支払と商品提供のタイミングが異なったりするケースも増えています。
最近のビジネスモデルにおける、このように複雑化した関係性を1枚のチャートでわかりやすく表現できるのがBMCの特徴です。また、一枚にビジネスモデルの要素が全て記載されているので、いろいろなビジネスパターンを並べながら試行錯誤でビジネスのあり方を決めてゆくような、リーンスタートアップの進め方とも相性が良いと言えます。

リーンスタートアップの考え方~製品開発と顧客開発

ゼミの経験を最大限に活かすために求められる姿勢

リーンスタートアップは、米国の起業家のエリック・リース氏がベストセラーとなった著書「The Lean Startup」(2011年刊)で提唱したスタートアップビジネスの進め方で、2010年代に日本でもスタートアップの場で広く活用されるようになりました。その特徴の1つに「商品開発」と「顧客開発」は同時に行うべきであるというものがあり、それを実現するためにリーン(lean=無駄のない)なビジネス開発のプロセスを取ることで、大切な資金の浪費を抑え、リスクの高いスタートアップビジネスの成功確率を上げることができます。

MVP(Minimum Viable Product)の必要性

上記のリーンスタートアップにおいて重視されているのがMVP(Minimum Viable Product = 最小限の機能を盛り込んだ試作製品)の活用で、MVPを顧客に使ってもらいながら製品やサービスの開発を行う、仮説検証型のアプローチです。機能を絞り込むため短期間で開発/検証ができ、製造コストも最小限に抑えられるというメリットがあります。このMVPを顧客に使ってもらいながら最終製品の仕様を固めてゆくことで、いわゆる「潜在ニーズ」を掘り起こすタイプの製品開発にも対応ができます。
MVPを素早く使って先進ユーザーの声を短時間で形にすることで、同業他社にまねされる前に優れた製品を市場に出すことができますし、MVPのユーザーはそのまま初期ユーザーとして好事例になってくれるため、顧客開発も同時に行われるメリットがあります。

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革新的な製品開発の落とし穴~キャズム理論とは

キャズムとは「深い溝」のことを表し、コンサルタントのジェフリー・ムーア氏が提唱したハイテク業界を中心とした市場参入の理論です。目新しいハイテク製品(潜在ニーズを掘り起こすタイプの製品)では、スムーズに市場が立ち上がらず、ビジネスが深い溝(キャズム)に落ち込んだまま這い上がれずに終わってしまう製品が多いことに着目し、キャズムを乗りこえる方法について述べたものです。
この説では、アメリカの社会学者エベレット・M・ロジャース氏が提唱したイノベーター理論でいうところの「イノベーター(革新者)」および「アーリーアダプター(早期採用者)」と、顧客の多くを占める「アーリーマジョリティ(前期追随者)」では、新製品の採用動機と購入態度が異なることを発見し、追随者が求める「安心感」を得るためにニッチ市場での成功に注力することを推奨しています。

キャズムの図

まとめ

革新的な製品やサービス、ビジネスモデルを考えるときは、業界事業や顧客ニーズに詳しい多様な専門家やアドバイザーから、いろいろな角度からの情報を得たり助言を得たりすることがとても重要になります。TOKYO創業ステーションTAMAのコンシェルジュ相談やプランコンサルティングには、多様な業界出身のアドバイザーに自由に相談を行うことができます。
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著者写真 辰野 博一(たつの ひろかず)著者:松井 淳(たつの ひろかず)
TAMAプランコンサルタント 


大手電機メーカーでオーラルケア商品の商品企画を担当し、20・30代OL向けの携帯型電動歯ブラシが、市場規模を2倍にするヒット商品となる。メーカー退社後独立し、早稲田大学アントレプレナーシップセンターや公的インキュベーション施設などでの起業相談、経営相談に従事し、研究者や学生、研究開発型企業の経営者、スタートアップ企業の経営者との面談に年間延べ100件以上対応している。2020年からはNEDO NEP事業のカタライザーとして、研究シーズの事業化支援にも従事。 また、2015年より現在まで埼玉県本庄市での「ゼロから始める創業スクール」の講師として、プログラム検討・講義・ビジネスプランへのフィードバックを担当し、起業を目指す方々をサポートしている。 中小企業診断士。修士(エネルギー科学/商学)。ユニコーンファーム社Startup Advisor Academy認定スタートアップアドバイザー。専修大学経営学部兼任講師(「デザインと経営」)。

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