20代の起業は無謀じゃない!「若さ」を武器に変える挑戦の意義と必須スキル
20代の起業は無謀じゃない!「若さ」を武器に変える挑戦の意義と必須スキル

本記事では、20代で起業に挑戦することの本当の意義を深掘りし、若さという最大の武器をどう活かすべきか、そして成功のためにどのような能力やスキルが必要になるのかを、国内外の具体的な成功事例を交えながら体系的に解説していきます。
目次
「キャリアパス」としての起業
かつては一部の特別な人のための選択肢だと思われていた「起業」が、今や20代の方にとっても現実的なキャリアパスの一つとして認識されつつあります。実際、やりたいことが見つかり、起業という選択肢を検討している方もいらっしゃるかと思います。一方で、「経験も資金も少ない20代での起業は無謀ではないか?」という不安もまたあるかと思います。
なぜ今、20代で起業するのか?その本当の意義

20代の起業について、「メリット・デメリット」の視点で検討している方もいるかもしれません。しかし、その本質は、キャリア全体を豊かにする「資産」を築くことにあります。
1、成功も失敗も、すべてがキャリアの資産になる
20代の挑戦における最大のアドバンテージは、たとえ事業がうまくいかなくても、その経験がすべて後のキャリアの糧になることです 。課題解決能力、交渉力、リーダーシップ、資金管理など、起業を通じて得られるスキルは、どんな組織でも通用するポータブルスキルです。若いうちに濃密な経験を積むことで、同世代の誰よりも早いスピードで成長することができます。
2、失うものが少ないからこそ、大胆に
一般的に、年齢を重ねると家庭を持つなど、守るべきものが増え、リスクを取りにくくなります。その点、20代は比較的身軽なケースが多く、失敗を恐れずに大胆な挑戦がしやすい時期です。この「リスク耐性の高さ」を活かして、大きなリターンが見込める分野に飛び込めるのは、20代ならではの特権と言えるでしょう 。
3、行動速度とテクノロジー親和性
20代はデジタルネイティブ世代であり、最新のテクノロジーやトレンドに対する感度や順応性が高いのが特徴です 。新しいツールやサービスを抵抗なくビジネスに取り入れ、高速でPDCAサイクルを回すことができます。この「行動速度」と「テクノロジー親和性」は、変化の激しい現代市場において極めて強力な武器となります。
4、同世代ネットワークの構築という財産
若くして起業することで、同じ志を持つ同世代の起業家やクリエイターとの強力なネットワークを築くことができます 。彼ら・彼女らと共に成長し、情報交換をし、時には協業することで、一人では成し得ない大きな事業へと発展させることが可能です。このネットワークは、キャリアを通じてあなたを支える一生の財産となるでしょう。
20代だからこその強みを活かす戦い方

経験や資金の不足を補って余りあるのが、20代ならではのユニークな強みです。ここでは、特に意識して活用すべき2つのポイントを解説します。
1、フットワークの軽さで顧客の声をダイレクトに掴む
身軽な20代起業家は、自らが顧客の元へ飛び込み、直接対話し、その場でフィードバックを製品やサービスに反映させることができます。特に、学生であれば、自分の時間を作ることも比較的やりやすいでしょう。顧客の真のニーズを的確に捉えることができれば、プロダクトマーケットフィット(PMF)を達成するための最短ルートを示してくれます。
2、業界の常識にとらわれない自由な発想
特定の業界に長く身を置いていると、いつの間にか「これが当たり前」という固定観念に縛られてしまうことがあります。その点、経験が浅いことは、むしろ業界の常識を疑い、全く新しい視点からビジネスモデルを構築できるという強みになります。 事実、今や世界を席巻するGAFAM(Google, Apple, Facebook, Amazon, Microsoft)の創業メンバーの多くは、10代後半から20代でその事業をスタートさせています。彼らは既存の業界の常識に染まっていなかったからこそ、世界を変えるような破壊的なイノベーションを生み出せたのです。
20代で起業することのメリット
20代起業のメリットは「柔軟な発想力・デジタルネイティブ世代特有の強み」などがあります。 これまで多くの世の中を変えてきたビジネスは、20代の起業家から生まれてきました。 ぜひ学生起業・20代起業を考えている方はぜひこちらのブログを最後までお読みください。
立ちはだかる現実的な壁と、その乗り越え方
もちろん、20代の起業は順風満帆なことばかりではありません。多くの20代起業家が直面するのが、自己資金の乏しさ、ビジネス経験の不足、そして頼れる人脈の少なさです 。これらは事業の立ち上げと成長に直接影響する、非常に現実的な課題です。
壁の乗り越え方:外部の力を賢く巻き込み、活用する
リソースの不足は、外部の力を活用することでカバーできます。資金調達には、日本政策金融公庫の創業融資、自治体の制度融資、クラウドファンディング、エンジェル投資家からの出資など、選択肢は多様です。経験と人脈の補完には、相談できるメンターを見つける、起業家コミュニティに参加する、公的な支援機関に相談するなど、自分にないものを外部から補う意識が重要です。
学生起業・20代起業はメンターが必要
学生起業・20代起業の際に重要になってくるメンターの必要性をご紹介していきます。 起業家の先輩にしかわからない創業時の苦労や、成功体験・失敗体験を教えてくれるメンターの存在はとても大きいです。そして、成功している多くの起業家にはメンターがいます。 Apple創業者のスティーブ・ジョブズにも、マイク・マークラというメンターがいました。ぜひメンター探しのためにこれからお伝えする内容を活用してください。
未来を切り拓くために必要な能力・スキル
最後に、20代起業家が特に磨くべき能力とスキルについて解説します。これらは、不確実な時代を乗り越え、事業を成功に導く基盤となります。
1、アントレプレナーシップ(起業家精神)に関わる諸スキル:
アントレプレナーシップとは、自ら課題を発見し、リスクを恐れずに行動を起こし、新たな価値を創造していく姿勢そのものを指します 単に会社を立ち上げることだけに発揮されるのではありません。
2、課題発見力と粘り強さ:
日常の中に潜む「不便」「不満」に気づき、それをビジネスチャンスとして捉える「課題発見力」。そして、事業が困難に直面しても諦めずに解決策を探し続ける「粘り強さ」は、起業家の核となるスキルです。
3、周囲を巻き込む力(コミュニケーション能力):
投資家、従業員、顧客、提携先など、ビジネスは一人ではできません。自分のビジョンを、熱意をもって伝え、他者の心を動かし、協力を引き出す「巻き込み力」は、事業の成長に不可欠です。
4、学習意欲と自己変革能力:
市場は常に変化し、求められるスキルも変わっていきます。常に新しい知識やスキルを学び続ける「学習意欲」と、間違いを認めて柔軟に方針転換できる「自己変革能力」がなければ、生き残ることはできません。
おわりに

20代での起業は、決して簡単な道ではありません。しかし、それは若さを最大の武器に変え、他では得られない圧倒的な成長機会を手にするための、最もエキサイティングな挑戦の一つでもあります。 この記事を読んで、少しでも心が動いたなら、まずは情報収集やスモールステップから始めてみてはいかがでしょうか。あなたのその一歩が、未来の大きな飛躍に繋がっているはずです。
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著者:辰野 博一(たつの ひろかず)
TAMAプランコンサルタント
大手電機メーカーでオーラルケア商品の商品企画を担当し、20・30代OL向けの携帯型電動歯ブラシが、市場規模を2倍にするヒット商品となる。メーカー退社後独立し、早稲田大学アントレプレナーシップセンターや公的インキュベーション施設などでの起業相談、経営相談に従事し、研究者や学生、研究開発型企業の経営者、スタートアップ企業の経営者との面談に年間延べ100件以上対応している。2020年からはNEDO NEP事業のカタライザーとして、研究シーズの事業化支援にも従事。
また、2015年より現在まで埼玉県本庄市での「ゼロから始める創業スクール」の講師として、プログラム検討・講義・ビジネスプランへのフィードバックを担当し、起業を目指す方々をサポートしている。
中小企業診断士。修士(エネルギー科学/商学)。ユニコーンファーム社Startup Advisor Academy認定スタートアップアドバイザー。専修大学経営学部兼任講師(「デザインと経営」)。
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