妊娠中もおしゃれを楽しめるマタニティブランドを夫婦で honono 村越亮太様・紗野香様

妊娠中もおしゃれを楽しめる
マタニティブランドを夫婦で
honono 村越亮太様・紗野香様

honono 村越亮太様・紗野香様

マタニティウェアブランドhononoを立ち上げた
村越亮太様と紗野香様

学生から社会人まで、幅広い年代にご利用頂いているTOKYO創業ステーションTAMA。今回は、ご夫婦それぞれの強みを活かし、夢をかけ合わせてマタニティウェアブランド「honono」を立ち上げた村越亮太様・紗野香様にご登場頂きます。プランコンサルティングで完成度の高い事業計画書を書き上げ、目標としていた資金調達も実現できたと喜びを語る村越ご夫妻。短期間で着実に事業を成長させています。

着たい服が見つからなくて
落ち込んだ妊娠期

好きな服を買って、好きな服を着る。
それが一番の楽しみなのに…

紗野香さん

小学生の頃からおしゃれが大好きで、自分なりに服をリメイクしていたという紗野香さん。文化服装学院で3年間、服づくりの土台となる確かな技術を身につけた後、アパレル業界で小売、ODM(他社ブランド品の製造)、ECサイトなど、10年以上にわたり幅広く経験を積んできました。

しかし、夫の亮太さんによると、明るく生き生きと働いていた紗野香さんが、妊娠期間中はひどく落ち込んでいたそうです。

「好きな服を買って、好きな服を着る。それが一番の楽しみなのに、好みのマタニティ服がどうしても見つからなくて。コロナ禍で思うように外出もできず、国内外のネットショップを散々探しましたが、デザインが素敵だなと思う服は、どれもマタニティウェアではないんですよね。『あれも着られない、これも着られない…』とがっかりすることの連続でした」(紗野香さん)

「理想のマタニティウェアを作ってみない?」

亮太さん

そして出産後、さらなる試練が。

「無事に出産できた喜びも束の間、夜泣きで眠れない日が延々と続きました。昼も夜も関係なく1時間半ごとに目を覚ますので、2人とも極度の睡眠不足に。妻も私も育休を取らせて頂いていましたが、子育てが始まると、自分たちの思いどおりに時間が使えるわけではなくなります。会社に復帰するよりも、自宅で働いた方が良いのではと思うようになりました」(亮太さん)

亮太さんはそれまで、世界中にファンをもつIT企業で働く中、「いつか自分も起業したい」という夢を抱き、副業で輸入販売にチャレンジするなど試行錯誤を重ねてきました。しかし、「どうしてもこれを作って売りたい」という明確なものは見つからなかったそうです。

そんな中、初めての子育てで身も心も揉みくちゃになりながら、心の支えであるファッションも楽しめず気落ちしている紗野香さんの姿を目の当たりにして、「同じように悩んでいる女性が世の中にはたくさんいるのではないか?」と気づいたのです。

お子さんが1歳半を迎えた2022年秋、亮太さんは思い切って紗野香さんに提案します。
「理想のマタニティウェアを、僕たちで作ってみない?」
紗野香さんから返ってきた一言には、亮太さんを圧倒させるほどの熱がこもっていました。
「やると決めたら絶対にやめないけど、大丈夫?」

その日から、紗野香さんは妊娠中に何度も思い描いたマタニティウェアのデザインを夢中で描き起こしていきました。

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ファッションが大好きな女性の目線で、
素材の質感や配色を妥協なく検討

本気で取り組もうと覚悟を決め、
夫婦そろって会社を退職。

紗野香さんが前職でお世話になったOEMの会社から多大な協力を得て、納得のいく14型のマタニティウェアが完成。プロのモデルとフォトグラファーに依頼し、質感の伝わるECサイトも完成しました。

サイト写真
サイト写真
サイト写真

紗野香さんが妊娠中に感じていた
「こんな服があればいいのに」をカタチに。

「最初は、なるべくお金をかけず、すべて自分たちでやろうとしていたのですが、まったく反響がなくて。写真やモデルをプロの方にお願いしたところ一気にアクセスが増えたんです。やはり片手間で出来ることではないと思いました」(亮太さん)
そこで2人は、本格的に売る体制を整えていこうと夫婦そろって退職を決意。周囲からは「子どもが生まれたばかりなのに、本当に大丈夫!?」とずいぶん驚かれたそうですが、紗野香さんの心は揺るぎませんでした。
「お金に関して、私はかなり楽観的なタイプだと思います。だからこそ徹底的に生地や素材にこだわれるのかもしれません。ボタンやリボンなど、イメージ通りの色や質感が見つかるまでとことん探します。数字としっかり向き合っている夫とは、せめぎ合いの毎日です(笑)」(紗野香さん)
「妻は本当にすごいんですよ。最新のトレンドにいつもアンテナを高く張っていて。どこかで新作の服が出ると、すぐに飛んでいって素材や縫製の細かいところまでチェックしています」(亮太さん)
デザインも着心地も、商品には絶対の自信が持てる。しかし、常に在庫を持ちながらのビジネスである以上、資金調達は不可欠だ。そう考えた亮太さんはTOKYO創業ステーションTAMAに足を運ぶことにしました。

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ゆったりと着心地がよく、
それでいてすっきり見えるシルエットが特長

TOKYO創業ステーションTAMAで事業計画書を完成

金融機関が重視するポイントを押さえ、
資金調達も実現。

「資金調達を目的とした事業計画書を作った経験はなく、最初は甘く見ていました。初回、A4用紙1,2枚にまとめたものを持参したところ、先生は『資金調達を目的とした事業計画書ならば、金融機関が何を重視しているのか意識して書く必要がある』と言って、一つ一つアドバイスして下さいました。テンプレートに沿って項目を埋めていった結果、最終的に30枚くらいになりましたね。第三者を相手に繰り返しビジョンを言語化することで、完成度の高い事業計画書を作ることができたと思います。何度も無料で相談できるので本当にありがたかったです。プランコンサルティングの終了証とともに事業計画書を日本政策金融公庫の支店に持ち込んだところ、想定外のスピードで融資が決まりました」(亮太さん)

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潜在顧客のニーズを探るため
テストマーケティングも実施

融資の審査を受ける前に実施したテストマーケティングにも大きな意義があったそうです。
「お客様は購入する前にどんな点を重視するのか、購入を控えるとしたら、その原因はどこにあるのか。テストマーケティングはそれを確かめる貴重な機会となりました。また、実店舗におけるコンバージョン率も試算でき、大変参考になりました」と、亮太さんは語ります。

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潜在顧客のニーズを正確に把握する上で
有効だったテストマーケティング

「将来的には親子コーデが楽しめる服も
作りたいです」

「おかげさまでECサイトの売上は順調に伸びており、返品率もわずか1〜2%と、多くのお客様にご満足頂いているようです。前職で学んだブランドエクスペリエンス(顧客がブランドと接点を持つことで得られるすべての体験)の重要性を改めて意識し、hononoの世界観を大切に育てていきたいと思っています」と亮太さん。一方の紗野香さんは、「子どもの成長を見守りながら、今後は親子おそろいで楽しめるアイテムも作ってみたいです」と目を輝かせます。
夫婦の強みと夢をかけ合わせて生まれたマタニティブランドhonono。今後のさらなる飛躍に期待が膨らみます。

店舗情報

2023


著者写真著者:物語のアトリエ
安藤 陽子(あんどう ようこ)


フリーライターとしてビジネス・教育関連の記事を多数執筆。
2022年1月にTOKYO創業ステーションTAMA「プランコンサルティング事業計画書策定支援」を終了し、現在は文章コーチング・対話ワークショップ・出版事業なども展開。

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