【今更聞けない用語を解説】ビットコイン

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【今更聞けない用語を解説】「ビットコイン」
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【今更聞けない用語を解説】ビットコイン

今更聞けない用語解説シリーズ。

本日は「ビットコイン」について、です。

もはやニュースで見ない日はないほど有名となりましたが、その起源や具体的な定義に関してはあまり知らない人も多いのではないでしょうか。この記事ではそんなビットコインについて説明していきます。

ビットコインとは?

まずは定義から説明しますが、ビットコインの定義を完璧に理解することは正直難しいです。なぜならば、その理解にはブロックチェーン技術の理解が求められるからです。ブロックチェーンもまた理解が難しい概念なので、その上に存在するビットコインはさらに理解が難しくなります。

▼ブロックチェーンについての解説記事はこちら。

スタハ通信「ブロックチェーン」

なので、最初から完璧な理解を目指すのではなく、まずは60%程度のなんとなくわかるの理解を目指した方がいいです。この記事では基礎的なところを解説するので、そのなんとなくの理解までの一助となれればと思っています。

というわけで、ビットコインの定義です。

ビットコインとは、中央銀行や単一の管理者を持たない分散型のデジタル通貨のことです。仲介者を必要とせず、ユーザーからユーザーへ(P2P)とビットコインを送信することで取引ができます。その分散型・改竄不可能・仲介者不在を可能としているのがブロックチェーンの技術であり、ビットコインのすべての取引履歴はブロックチェーンの台帳に分散的に記録されています。

はい、こんな固い定義を聞いてもよくわからないと思うので、もう少し噛み砕いて説明していきます。大きくビットコインの特徴は3つです。

・分散型である

・仲介者不在で送受信ができる

・改ざんが困難である

ほとんどブロックチェーンの特徴と同じですが、まさにブロックチェーンの技術を使った通貨を仮想通貨と呼び、その仮想通貨の元祖こそがビットコインなのです。

例えば、今もデジタル通貨は存在します。PASMOやSuica、Tポイントなどはデジタルに存在する通貨ですよね。ただ、これらには”運営企業”という管理者がいます。この管理者の権限で発行し、管理者の権限で、期限切れポイントが発生し、自分のものだった通貨が取り上げられます。

ビットコインにはそれがありません。運営する会社はなく、最初に設定したルールに沿って、みんなで協力して運営しています。なので仲介に手数料が発生することも、新しく理不尽なルールが設定されることもありません。

なぜ中央不在で運営できるのかを簡単に説明します。

ビットコインの運営に必要なのは細かいことを抜きにして言えば、”取引履歴が正確かを確かめる”ことだけです。通貨なので「AさんからBさんにXXbitが移動しました。」のような取引が連続で発生していて、そこに誤差が生じないようにすれば、通貨として機能はします。

今まではこの業務を中央の管理者である企業が時にはシステムで時には人力でチェックし、管理していました。例えばTポイントがAさんからB社に移動した、ちゃんと移動してる、OK!のようなことです。

ビットコインはこの”取引のチェック作業”を分散型(みんな)で行います。

ここもすごく簡単に言えば「この取引ってあってる?」の計算式を世界中に公表し、一番最初にその計算式を正しく解いた人を探し、その正解者に報酬を与えます。

この報酬はビットコインで支払われるのですが、この報酬が高額なので、世界中の人はその計算式を解くために必死になります。そして、世界中の人が必死に解くので間違いが発生することも不正をすることもなくなります。

その結果、ビットコインは取引のチェック作業を分散で行うことに成功し、運営主体がいないまま不正も改ざんも行われることなく運営されているというわけです。

この取引のチェック作業を”マイニング”と呼び、正解者に与えられる報酬を”マイニング報酬”と呼びます。厳密に言えば、このマイニング作業はここまで単純ではなく、計算方法がかなり複雑で、ナッシュ値とハッシュ値がどうのこうの、、という話に繋がっていくのですが、この記事ではそこまでは説明しません。

まずは基礎的な理解が進めば幸いです。

ビットコインの歴史

そんなビットコインですが、最近話題になったので、数年前の技術かも思われますが、意外にその歴史は古いです。

2008年:誕生

その起源は2008年です。サトシ・ナカモトと名乗る人物(またはグループ)によってビットコインが発表されました。最初は論文として発表され、その翌年にシステムとしてリリースされました。このサトシ・ナカモトは偽名であり、2022年現在も、この人物が誰なのかはわかっていません。

明らかに日本人の名前なので、日本人なのか日本にゆかりのある人物なのかはわかりませんが、実はこれだけ世界を変革させようとしている技術の生みの親がサトシ・ナカモトであることは間違いありません。

ちなみにその当時発表した論文や今でも日本語訳されて読むことができます。約14ページほどの簡易的な論文で読みやすいため、興味がある人はぜひ一度読んでみてください。

https://www.kk-kernel.co.jp/qgis/HALTAK/FEBupload/nakamotosatoshi-paper.pdf

2010年:初めての商取引(通貨として機能)

アメリカのプログラマーがピザ2枚を1万ビットコインで購入したのが、ビットコインで商取引が成立した最初の例と言われています。それが2010年です。このことから、5月22日は「ビットコイン・ピザ・デー」と呼ばれ、今でも祝われています。

ちなみに今現在は1ビットコイン=500万円超えの価値があるため、その時のピザ屋さんが1万ビットコインを保有していれば、現在は500万円×1万の500億円になっています。当時はビットコインに価値がつくなんて思われてなかったので、1万ビットコインでピザ2枚も画期的でしたが、今の価格で言えばピザ2枚が500億円ということになります。たった12年でこれほどの価値高騰になるとは凄まじいですね。

2022年:現在

そして、現在。今やニュースに毎日のようになるなど、仮想通貨市場はその勢いをさらに加速しています。ビットコインを法定通貨に定める国家も誕生するなど、怪しい通貨だったものが、世間一般でも使えるのではないかと浸透が始まっています。

まとめ

最後にまとめです。

以上、ビットコインの基礎でした。より詳しく勉強してみたい方にはこちらの本がおすすめです。入門書として全体像が理解できます!

ビットコインの書籍

三井 滉平氏

26歳 / 一般社団法人 未来起業家交流会 代表理事 / 株式会社demmpa 代表取締役

U25の起業家コミュニティ運営する未来起業家交流会を4年前に立ち上げ、1年前に法人化。累計動員数は1,500人を超え、2018年夏にはクラウドファンディングで100万円を調達し、全国47都道府県で同時開催する「47未来起業」を実施。また、2020年1月に「全ての社会課題を解決する」をビジョンに掲げ、株式会社demmpaを立ち上げ。現在は、もう一つのSNS「demmpa」の開発、運営をしている。

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