わたしの創業ものがたり
アップシードビーンズ株式会社

アップシードビーンズ株式会社

COMPANY INFORMATION

アップシードビーンズ株式会社

代表者名/塚﨑 康弘
東京都新宿区新小川町5-22 マンション豊友1階
不登校・引きこもり者等向け学習支援塾の運営事業
2015年8月創業
https://study-support-beans.com




—なぜ、不登校・勉強嫌いの生徒向けの塾を創業しようと思った経緯を教えてください。


過去に私自身が学校や社会からドロップアウトした経験が元になっています。大学時代は将来の目標もなく、授業にも全く興味を持てなかったことで不登校となりました。なんとか大学を卒業し就職したものの、今度は体を壊し退職してしまいました。退職してニート生活を送るうち、もともと教えるのが好きだったことから家庭教師を始めました。塾ではなくわざわざ家庭教師に頼る子どもたちというのは、単に学力が低いということではなく、さまざまな問題を抱えていて、勉強しない・できなくなっています。大学生時代の私のように何のために学校へ通っているか分からず、学校生活に意義を見出せない子どももたくさんいます。


こうした子どもたちがおかれている状況を、子どもが自分で改善できる力を育てるため、心のケアや目的意識づくり、職業観育成等をおこなう「学習支援塾ビーンズ」の創業を決意しました。



—授業内容の特徴や進め方について教えてください。


当塾では小学生から大学生、浪人生まで対象にしています。いきなり学校の勉強内容を教えることはせず、まずは塾オリジナルのワークシートを用いて、生徒の心の中にある不安を整理し、夢や願望を視認化していくワークから取り組んでもらいます。


その次に、「段取り力」を育成していきます。「段取り力」とは目的を明確にし、その実現のために必要な計画作成と進捗管理をおこない、子どもたちが自分の力で目的を達成する力のことです。


そして、将来について考えるワークを取り組んでいきます。自分が将来希望する進路・進学について具体的に考え、将来から逆算して、必要なスキルや学力が何かを考えていきます。


このような「学び治しの授業」を経て、子どもたちは自分の将来や進路、進学について無理なく、かつ真剣に考えていくことができます。


そして目的意識ができあがり、子どもたち自身が納得したうえで、進路先に応じた科目授業をおこなっていきます。



—競合他社にはない御社の強みはどこでしょう?


授業の形態として、先生1人に対して生徒1人のマンツーマンで、子どもたちの悩みに寄り添いケアするところから、本格的な受験勉強まで一手に引き受ける教育サービスは、フリースクールや大手塾でもやっていません。そこにビーンズの強みがあると言えます。ただ、授業の形態としては、先生1人に対して生徒1人の完全マンツーマン方式がメインなので、収益を考えると決して割の良い授業方式じゃない。でも、だからこそ僕らが勝負できると思っています。



—講師を採用する際に重視している点と、実際にどんな方々が講師を務めているか教えてください。


大学生から社会人まで、さまざまな経験をお持ちの方々にお願いしています。外部講師としてはファイナンシャルプランナーとして活躍している方、政策コンサルタントとして行政向けのワークショップなどを行なっている方、中には日本の大学を出て、日本で多彩な活躍をされているアフリカ出身の方もいらっしゃいます。


講師採用の条件の一つは、教科に関しては一科目で良いから、その科目の面白さ・ありがたさなどについて、すごく熱く語れること。そして、できれば過去に挫折経験がある方が望ましいと思っています。何かに挫折したり、悩みをもっている子どもたちに対し「僕も挫折したり、深刻に悩んだりしたけれど、今はこうやって頑張ってやっているよ」と言えるような方に、ぜひ来てほしいですね。


アップシードビーンズ株式会社

定期的に行っているエンカレ(特別授業)の様子


—経営者になってみて、「大変」と感じるのはどんなことですか?


経営者として、プレーヤーからマネージメント側に移っていかなければならないことは分かっていましたが、やはりそこに最大の葛藤がありました。自分が接した子ども、生徒たちがだんだん元気になっていく様子を肌で感じることが私の仕事をする上での一番の楽しみだからです。ところが、今はそれ以外の経営にまつわる事務処理に多くの手間と時間を費やしてしまい、生徒たちとのコミュニケーションや、より良い授業を考えるとか、新しいワークづくりをするといった本業に割ける時間が減ってしまっているのは辛いところです。



—今回、「創業助成事業」に申請されたきっかけと、助成を受けてみて良かったことを教えてください。


当時は新宿区が運営している高田馬場創業支援センターに入居し、色々と情報収集をする中で、他の助成金にも申し込もうか迷っていました。そこで、助成の内容等を比較してみたところ、助成金の中間払いがあること、助成限度額が比較的大きいということもあり、「創業助成事業」でチャレンジすることに決めました。助成をいただけるようになってからは、将来にキャッシュインが見込めることから、機材の購入や人件費などに、お金をかける等、長期的な視点を持って経営を行えるようになりました。また、数ある創業者の中から助成対象として選んでもらえたと自信をいただいたことも大きかったです。



—最後に、今後の夢と事業展開をお聞かせください。


まずは授業の質を上げていくことを第一に考えています。そして、「不登校や勉強嫌いの子どもが通う塾といえばビーンズだよね」「ビーンズに通えば、子どもはきっと元気になるにちがいない」と言われるような実績を出していき、業界の中で確かな地位を築いていきたいと思います。その次の段階として、現在の事務所の拡張や2店舗目の開塾を目指していきます。そのためには正社員の採用、人材教育により力を入れていく必要があります。日々成長していく子どもたちと共にビーンズもさらに成長していけたらと考えています。





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