わたしの創業ものがたり
アイコンサルティング株式会社

アイコンサルティング株式会社

COMPANY INFORMATION

アイコンサルティング株式会社

代表者名/淡海 正雄
東京都世田谷区三軒茶屋1-33-12 ウィンドワード203
調剤メディア事業、WEB コンサルティング、WEB サイト構築、システム設計、プロモーション
2014年3月創業
https://www.i-consulting.co.jp/




—御社の事業内容について教えてください。


当社では、二つの事業を柱に据えています。一つは、全国に約5万店を数える調剤薬局をルートメディアとして展開する、シニア向けに特化したプロモーション事業。具体的には、あるクライアントから健康食品や医薬品などの新商品が発売される際に、提携先の調剤薬局の店舗内でイベントを行ったり、チラシやサンプルを配ったり、ポスターやカタログを設置したりと、さまざまな形で宣伝・告知をさせていただくというものです。


もう一つは、印刷物やウェブサイトなどの、一般的な制作業。こうした既存の紙・ウェブ媒体の制作は、短期的な利益は上がりますが、競合は激しいので、今後は比率を落としていきながら、競合他社がいない調剤薬局の仕事の方に重きを置いていきたいと考えています。



—創業された経緯について教えてください。


創業前は、大手部品メーカーで社内外の広告・宣伝業務を行う業務を行っていました。現在の調剤薬局の事業も、その当時にプランニングをしていたもので、自分が抱えていた業務とクライアントをそのまま引き継ぐ形で創業しました。


そのため、会社を立ち上げる過程では特に苦労はなかったのですが、実際に始めてみると、意外と大変なことが多かったです。



—どのような点が特に大変ですか?


会社員だった頃は、とにかく売り上げを伸ばすことを最優先に、どんな仕事でも躊躇なく取ってくることができました。ですが、現在は会社のキャパシティもマンパワーも違うので、全て引き受けていたらこなしきれません。また、売り上げも大事だけれど、短期的な利益も回収しなければならない。


自分たちでできる範囲で仕事を見極めて、身の丈にあったやり方でやって行かざるを得ません。それが頭では分かっていても、長年の営業スタイルが体に染み付いているので、経営者として考え方を切り替えるのに苦労しているところです。


アイコンサルティング株式会社

2事業の柱の一つ、調剤薬局を対象にシニア向けのプロモーション事業を展開する淡海氏。店舗数をもっと増やすのが四期目の目標


—現在の課題についてお聞かせください。


協力していただける調剤薬局の店舗数をさらに増やしていくことが、次の大きな目標です。現在は2000店ほどですが、まだまだ足りません。店舗数が少ないと、クライアントさんがプロモーションしたいエリアを絞るほど、対応が困難になります。


最近は、ある特定の疾患、たとえば、糖尿病やB型肝炎、高血圧の方限定にプロモーションを打ちたいというご要望も多くなっています。こういった場合、ある程度の母数がないとターゲットにもヒットしないので、店舗の数は非常に重要です。ですが、調剤薬局がプロモーションの場となって新たな収益を生むという概念が、そもそも店舗側にはないので、企業はもちろん薬局側にもメリットがあるということを納得していただくのが、とても難しい。紹介する商品がお客様の気分を害するのではないかとか、もし商品に不満を持たれた場合、薬局の信頼も損なわれるんじゃないか、といった懸念などをすべて含めてクリアにしていくのは、ものすごく時間がかかります。


このように、効率は良くない仕事なので大変ではありますが、その分、参入障壁も高くなり、ライバル会社はほとんどないという点が、この事業の魅力であり強みと言えるでしょう。



—将来的な目標は、どんなことでしょうか。


社会に、もっと貢献できる会社にすることです。会社を大きくしていくことの意義は、新たな雇用や市場を作り出して、少しでも世の中のためになることだと思うので、ありきたりですが、従業員数を増やして、その方々がしっかり生活ができて、「この会社に勤めて良かったな」と思ってもらえるようにしていきたいですね。



—「創業助成事業」に申請された理由と、助成を受けてみて良かったことを教えてください。


創業当初は、金銭的な余裕もあまりなかったので、応募してみようと思いました。助成をいただくことで投資もできますし、中長期的な視野に立った事業計画を考えられるようにもなりました。


でも、それより大きかったのが、自分のやろうとしていることが、社会的に見ても間違いじゃないんだと納得できたことです。金銭的価値よりも、事業内容について第三者から評価された、というのがとても大きかったです。



—これから創業を考えている方々へ、アドバイスをお願いします。


社長という立場は代わりがいませんから、サラリーマン時代にも増して、知力、気力、体力が求められます。勉強を怠らないなど、普段から知力の部分を意識されている方は多いでしょうが、私は思っていた以上に気力と体力の大切さを痛感しています。


また、会社員にとっては「仕事=仕える」ことだったのが、事業主になると「仕事=自らの志」に変わります。創業時の志、気力の部分を常に最大限にしてやっていくことが重要だと思います。


そのためには、自分の中に一本、軸とするものを持ち、ブレずに志を貫いていただければ、きっとうまくいくと思います。



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