わたしの創業ものがたり
株式会社プランB

株式会社プランB

COMPANY INFORMATION

株式会社プランB

代表者名/高野 幹生
東京都町田市中町1−4−2 町田新産業創造センター2階
海外教育機関への留学および進学に関するコンサルティング事業
2012年8月創業
https://www.pbi.jp/




—御社が提案している留学プログラムの特徴について教えてください。


以前、勤めていた大手留学エージェントのコンセプトが、ありとあらゆるサポートを付帯して、何不自由ない留学生活を提供するという、「頑張らない留学」というスタイルを提唱していました。


その分、費用も高額になる訳で、私はそういったやり方に疑問を持っていました。当社は留学生を甘やかすことなく、自分でできるところまで頑張ってもらい、どうしてもできないところを我々がサポートでするという方針を取っています。その代わり、大学進学なら年間150万円からと金額もリーズナブルに抑えられることで、費用の面で諦めざるを得なかったような人たちにも留学しやすいプログラムになっています。


また、テニスの錦織圭選手やマリア・シャラポワ選手、アンドレ・アガシ選手らを輩出したアメリカの「IMG アカデミー」や、ラファエル・ナダル選手が創設したアカデミーなどのスポーツ留学の実績にも定評があります。



—現在は、年間に何人くらいの生徒を海外に送り出しているのでしょうか?


約100人です。留学期間としては1 〜2週間の短いものから、1年以上の長期にわたる人もいます。


一番多いのは、テニスを中心とした短期のスポーツキャンプです。将来は錦織選手みたいになりたいという小学校高学年〜中学2年生の子どもたちが、1〜2週間の留学を通して、海外で生活することや親元を離れること、海外の選手と対戦することなどを大人になる前に体験することで、テニスはもちろん日常生活にも役立ててもらえるようになっています。



—留学エージェントという事業の醍醐味は?


一つ例を挙げますと、ある野球の強豪校を辞めてアメリカの高校に行きたいという生徒がいたのですが、彼はここで辞めてしまうのはもったいないくらい、すごく将来性のある選手でした。そこで、せっかくアメリカに行くのなら、IMG アカデミーに入って野球を続けたらどうかと提案してみたところ、受け入れてくれ、現在はメジャーリーガーを目指して頑張っています。


また、IMG アカデミーやラファナダルアカデミーへのテニス留学をきっかけに、その後、日本の学校を辞めて正式に入学する子どもたちもいます。大げさな言い方をすれば、誰かの人生を大きく変える仕事をしている。とても責任は重いけれど、すごくやりがいを感じています。


株式会社プランB

世界で活躍しているトッププレイヤーたちが練習に励んだIMG アカデミーのテニスコート


株式会社プランB

IMG アカデミー(左)とUCLA エクステンション(右)からの認定証


—会社としての目標などは、着実にクリアできてきている感じでしょうか?


私は、目標はあまり立てません。半分言い訳みたいになりますが、「これをやるぞ」とって思って目標を立てても、世間がそれを必要としていなければ意味がない。それよりも、その時にやらなくてはいけないことを、とりあえず一つ一つ風を読みながらやっていたら最終的に形になったという感じです。


スポーツ留学に関しても、最初からテニスをやろうと考えていたわけではなく、たまたま2014年に錦織選手が全米オープンで準優勝したのを見て、「これからはテニスかな」と思ってIMG にアプローチしてみたら、運良く契約できた。ある意味、目標を立てないことが戦略といえば戦略なのかもしれません。



—今後、留学プランに取り入れてみたいジャンルなどはありますか?


最近はレアル・マドリードやリバプール、チェルシーといった欧州のサッカークラブの育成組織も多数、日本に参入してきています。


また、IMG アカデミーもサッカーに力を入れています。サッカーは国内の競技人口も多いので、あまりリソースをかけ過ぎず、反応が良ければ深くやってみようかなと考えているところです。



—「創業助成事業」から受けた助成金は、どんなことに活用されましたか?


元々こちらの助成金は町田新産業創造センターのインキュベーションマネージャーから紹介され、応募しました。いただいた助成金で大きいものでは、当社のHP のリニューアルと新しいパンフレットの作成に使わせていただきました。今まではHP もパンフレットも自分で手作りしていましたが、それでは高いお金を払って留学されるお客様が、「このエージェントで大丈夫だろうか…?」と不安になることもあり得ます。


こうした広報ツールはきちんとしたものが必要だと分かっていましたが、プロの業者さんにお願いするとなれば、それなりの報酬もかかりますし、スタートアップでやっている中では常に予算に余裕がなかったので、助成金をいただいて、次のステップに繋がる使い方ができて本当に助かりました。



—では最後に、これから創業を考えている方々に向けて一言、お願いします。


創業するにあたって、私が経験から感じていることは、寝食を忘れて没頭するという意味では「何をやりたいか」ということはもちろん大事ですが、それよりも「何を必要とされているのか」を先に考える方が重要だということです。


どんなに良い餌や竿があったとしても、魚のいない場所に釣り糸を垂らしていては釣れるわけがないように、世間のニーズがないものはいくら頑張っても事業として成り立ちません。自分の好きなことを優先させ過ぎず、自分に何が求められているのかを把握したうえで、これがやりたい、というものが合致したら、その事業は高い確率でうまくいくと思います。



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