わたしの創業ものがたり
KK テクノロジーズ株式会社 編

KK テクノロジーズ株式会社

COMPANY INFORMATION

KK テクノロジーズ株式会社

代表者名/加賀谷 史央
東京都小金井市本町1- 6-17-301 若林ビル3階
ゼロ・エミッション型電球『超長寿命電球事業』
2014年1月創業
https://kktech.co.jp/




—御社のLED による「超長寿命電球事業」とは、具体的にどのようなものですか?


理論的に言えば、LED の発光は本来、半永久的なものです。ところが従来のLED 電球はその機能を完全に発揮しているとは言い難く、創業前に行った2千人規模のアンケートでは実に18%の方が「LED 電球が壊れた経験がある」と回答、うち6割は大手メーカーの製品でした。


この問題を引き起こすのが、熱によって加速度的に寿命が短くなる「電解コンデンサー」という部品です。これまで“LED には不可欠”とされてきた部品ですが、当社は、これを使用しない電源の開発に成功したのです。素材は米国の一流メーカーで採用される超高級アルミ合金を削り出しで使用、さらにフリッカーと呼ばれる光のちらつきを抑えるなど、目にやさしく長寿命な高品質LED 電球を、さまざまなシリーズで製品化しています。



—大手電機メーカーの営業職をされていたそうですが、創業に至るまでの経緯とは?


元々は「電解コンデンサーなしでLED 電球は作れないか?」という、純粋な好奇心がきっかけでした。幼少期より乾電池などのゴミをなくしたいという思いが強く、半導体や放熱用の金属など、白熱電球に比べて格段に多くの資源を使うLED が、たったひとつの部品が原因で次々と壊れる現実に忸怩たる思いを抱いていたのです。


そんな当時の常識を打ち破る難題に、唯一、応えてくれたのが当時の会社OB であり、現在は当社の技術部門を担う大切なパートナーとなっている敏腕エンジニアでした。研究費に私財を投じ、やがて試作品が完成しますが、当時はいわば趣味のようなものです。製品化するにはコストがかかりすぎるという意見もありました。ただ、この“発明”を捨て置くのは余りにもったいないと感じ、自分が表に立って創業するという決意に至りました。



—創業時にはどのようなご苦労がありましたか?また、それをどのように乗り越えられましたか?


まず、量産化の準備を進める中でサンプルに不具合が見つかった点です。不良部品の混入が原因でしたが、特定に時間がかかり、資金的に厳しい時期が続きました。


発売にこぎつけた後も、売れ行きは実のところ絶不調でした。「そもそもLED は長持ちするもの」という一般的な認識、そして低価格競争の中、当社のLED 事業を理解していただく難しさに直面していたのです。


風向きが変わり始めたのが、炎の色を忠実に再現した「火のいろ電球」の発売でした。続いて料理や肌の色を美しく見せる電球など、従来のLED の欠点をカバーする商品開発を愚直に続けることで、お客様に少しずつ当社の商品を受け入れていただく事ができたと思います。



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炎の色を再現した「火のいろ電球」


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旧来型 LED の欠点をカバーする最新技術をこだわりの原材料で実現


—公社の「創業助成事業」に申請された経緯と助成金の用途を教えてください。


まず先立って、公社の「事業可能性評価事業」に認定いただく事ができました。客観的な評価で対外的な信用度も高まりますし、事業内容のアドバイスや助成事業への推薦もあり、創業時の心強いサポートになりました。


助成金の用途は事務所の新設にともなう備品費、そして広告宣伝費です。事務所の有無は企業の信用問題に関わりますし、当社LED の特性を広く認知していただくには、雑誌や新聞とのタイアップ記事が効果的です。手持ちの資金はどうしても研究開発に費やされてしまうため、公社によるこうした支援は本当にありがたいものでした。



—販路の開拓、また製品のPR はどのように進められていますか?


こだわりの材料と技術を駆使した当社のLED 電球ですが、大量生産による低価格LED に対して価格競争力がないのが弱みです。そのため中間マージンがなく、品質の割に価格を抑えられるネット販売をメインにしています。


ホームページでは最新の情報をまめにリニューアルし、ヒット数は多いときで月6万件にのぼります。商品の特長を正しく知っていただければ購入に結びつくという自負はありますので、必要とされる方に情報をどうやって届けるかは、今後の大きな課題でもあります。



—最近はマンションの照明施設における改修業務を多く手掛けられているそうですが、どのような手応えを感じられていますか?


昨年6月に蛍光灯型のLED を開発して以来、お陰様で事業は好転しつつあります。というのも、マンション共用部は照明数、点灯時間ともに規模が大きく、壊れやすい旧来型LED でお困りのオーナー様が多数いらっしゃったのです。しかも旧来のLED は専用の一体型照明器具が必要なため、交換時は工事費用も含めると、かなり高額な出費になってし まうのも問題でした。


これに対して当社のLED は1回の基礎工事のみで従来の照明器具を変える必要がなく、無駄な出費やゴミをともないません。またLED 自体も従来の蛍光灯と同様に管理人様ご自身で交換できるため、工事修繕費もかからず、何より品質には自信があるため長期保証もお付けしています。こうした当社LED の特性が業界のニーズにうまくマッチし、最近では大手の管理会社、不動産デベロッパーからご紹介いただく案件が急増しています。



—今後の課題や目標は? また、創業を目指す方々へのアドバイスも是非お聞かせください。


他にも飲食店など、当社LED の特性に合う市場をさらに開拓できたらと思いますが、営業を私一人で行っている現状では、規模をなかなか広げづらいのが悩みです。ただ“電球”はグローバルなものなので、いずれは海外展開を、という意識は常に持ち合わせていますね。


「障子を開けてみよ、外は広いぞ」。これは前職で社内報にあった会長の言葉です。中国で8年間駐在していた時に感じたことですが、日本人にはまだまだ、外で勝負できるポテンシャルがあるはずです。この厳しい時代だからこそ、同じリスクを負うならぜひ、目の前に来たチャンスを逃さないでほしいと思います。


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「駐在員時代のネットワークが事業にも活かされています」と加賀谷社長




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