日本政策金融公庫の創業融資での注意点

日本政策金融公庫の創業融資での注意点

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日本政策金融公庫の創業融資での注意点

日本政策金融公庫の創業融資での注意点をご紹介していきます。今回お伝えすることを守らない場合、融資の審査に悪影響が出てしまう可能性が高くなります。 必ず創業融資の申し込み前に再確認をして下さい。

自己資金の重要性

日本政策金融公庫の創業融資では、自己資金の存在が重要視されます。 自己資金は、事業に対する本気度や責任感を示す要素とされており、これが少ないと融資審査で不利になります。 公庫では、自己資金が十分にある方が審査を通りやすくなるため、事業計画に見合った自己資金の準備は必須です。 特に、事業を安定的に運営できるかどうかを見極めるため、どれだけの自己資金を投資しているかが重要な判断基準となります。

自己資金の何倍の融資が
通りやすいか

自己資金の何倍の融資が通りやすいかは、公庫融資における重要な基準です。 一般的には、自己資金の3~4倍程度が融資上限の目安となります。例えば、自己資金が100万円の場合、300万~400万円の融資が目安です。 それ以上の融資を希望する場合は、自己資金を増やすか、事業計画書で強い実現性をアピールする必要があります。この基準を理解しておくことで、現実的な資金計画を立てることが可能です。

事業計画書の実現性を
高めるポイント

融資審査において、事業計画書の実現性は非常に重要です。 どれだけ精緻に計画を立てても、実現不可能な内容では信用されません。事業計画には、具体的な事業内容や売上予測、仕入先や顧客のリストなどを詳細に記載し、事業が成功する根拠を示す必要があります。 公庫の審査担当者に納得してもらうためには、信頼できるデータや事例をもとに事業の成功可能性をアピールしましょう。

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融資の用途を明確に:
説得力のある資金計画の作り方

融資の用途を明確に:説得力のある資金計画の作り方

融資の用途が不明確だと、審査に通過することは難しくなります。 融資は、どのように使われるかが明確であるほど審査で有利になるため、資金計画をしっかり立てることが求められます。 例えば、店舗の設備投資や運転資金としての具体的な用途を見積書とともに提出すると、計画に説得力が増します。資金の流れを明確にし、返済能力があると判断されるように準備を進めましょう。

信用情報が審査に与える
影響と対策

日本政策金融公庫の審査では、個人の信用情報が審査対象となります。 クレジットカードやローンの支払い履歴、税金の未納などがあれば審査に悪影響を及ぼします。 そのため、融資を申し込む前に自分の信用情報を確認しておくことが重要です。CICやJICCなどの信用情報機関から開示請求を行い、自分の信用状態を把握しておきましょう。 信用情報に問題がある場合、改善策を講じる必要があります。

面談で失敗しないための
準備と注意点

日本政策金融公庫の審査には、面談が必ず行われます。 面談では、事業計画の説明や経営者としてのビジョンが問われます。 事業に対する熱意や具体的な行動計画を自分の言葉で伝えることが重要です。面談で失敗しないためには、事前に想定される質問に対して準備を行い、説得力のある回答を用意することが大切です。 成功した他人の言葉を借りるのではなく、自分の事業に対する思いをしっかりと伝えましょう。

融資審査に落ちる原因と回避策

融資審査に落ちる理由には、自己資金不足や事業計画の甘さ、信用情報の不備などが挙げられます。 特に、経験不足や事業の実現性が低いと判断されると、審査に通らない可能性が高まります。 これを避けるためには、事業計画をしっかりと練り、融資を受ける理由や返済能力を明確にする必要があります。また、信用情報に問題がある場合、早めに対応し、健全な財務状況を保つことが求められます。

融資審査期間の長さに注意

日本政策金融公庫の融資審査は、申請から融資実行までに数週間かかる場合があります。 特に、初めて融資を受ける場合は、信用情報の確認や事業計画の審査に時間がかかることが多いです。 そのため、資金が必要なタイミングを考慮して、余裕を持って申請することが重要です。急ぎの資金調達が必要な場合は、他の金融機関や制度融資と併用することも検討してみましょう。

融資額の目安

日本政策金融公庫の創業融資では1,000万円以上の融資が出にくいとされています。 金融機関視点で考えてみると、実績がない始めての事業に対して1,000万円を超える融資を出すのはリスクがある、と判断したくなる気持ちもわかるかと思います。 始めての事業はなるべく予算を抑えて、自己資金の比率を増やした上で創業計画書を提出しましょう。

無担保・無保証のメリットと
リスク

融資の用途を明確に:説得力のある資金計画の作り方

日本政策金融公庫の新創業融資制度は、無担保・無保証での利用が可能な点が大きなメリットです。 これにより、創業者はリスクを軽減でき、資金調達がしやすくなります。しかし、その分、融資の限度額が低く設定されることもあります。信用情報や自己資金がより重要な審査ポイントとなるため、リスクも伴います。しっかりとした事業計画を立て、返済能力を示すことが無担保融資の審査通過のカギとなります。

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著者写真著者:
TOKYO創業ステーションTAMA
プランコンサルタント 
平井 東(ひらい あずま)


銀行にて法人向け貸出業務、税理士法人にて事業計画の作成業務、経営コンサルティング会社にてマーケティング戦略の立案・SEO対策・MEO対策・WEBサイト制作のディレクション等の業務、デジタルマーケティング会社にて大手企業向けのリスティング広告の運用業務、現在は、デジタルマーケティングと経営コンサルティングを行う会社を設立し、中小企業のご支援を行なっている。中小企業に必要な資金繰り・事業計画・計画達成のための戦術にあたるデジタルーマーケティングのノウハウを持っている。中小企業診断士。
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