共同経営で起業する5つのメリット編

共同経営で起業する5つのメリット編

スタートアップ

起業を目指す皆様こんにちは!以前、共同経営で起業するなら知っておきたい自社株の話についてご紹介させていただきましたが、今回は、共同経営で起業するメリットについてお話させていただきます。
自社株の話を読んだ方からすれば「共同経営で起業するにはリスクがありそうだから避けた方がいいのでは・・・?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、必ずしもリスクだけではありません。実は世界的な有名企業も起業時は共同経営で起業していたりします。スタートアップ型の起業を目指す方には特に知っておいてほしい内容です。今日はそんな共同経営のメリットに着目してお話していきます。

共同経営で起業する5つのメリット

早速、共同経営で起業するメリットについてみていきましょう。

リスク分散

共同経営で起業することによって、リスクを分散することが出来ます。複数人で起業する事によって、一人で起業する場合に比べてリスクを分散することが出来、万が一失敗した場合でも、全て一人で背負う事を避けることができます。

スキル・知識の補完

共同経営で起業することによって、それぞれが持っているスキル・知識を補完しあうことができます。一人で起業した場合、自分自身の得意分野に限定されてしまうことが多いですが、共同経営の起業であれば複数の人の得意分野を活かすことができます。

アイディアの幅が広がる

共同経営の起業であれば、アイディアの幅が広がる可能性があります。一人で起業した場合、自分自身のアイディアや発想に限定されてしまいがちですが、共同経営の起業であれば、複数人のアイディアや発想を取り入れることができます。

業務の分担・効率化

共同経営の起業であれば、業務の分担や効率化がしやすくなります。それぞれが得意な業務を分担することで、効率的に業務を進めることができます。また、一人で起業をした場合、多くの業務を一人でこなすことが必要になるため、業務の効率化が難しい場合がありますが、共同経営であれば業務の分担や効率化を図ることができます。経営に強い創業者と技術に強い創業者の組み合わせの起業においては、他の起業事例と比べて30%も多く資金調達が出来ており、顧客伸び率は2.9倍になるという結果が出ているそうです [参考:Startup Genome Report2012]

経営判断の幅が広がる

共同経営の起業であれば、経営判断の幅が広がる可能性があります。複数人で意見を出し合うことによって、より多角的な視点から経営判断を行うことができます。

以上のように、共同経営で起業することには、リスク分散やスキル・知識の補完、アイディアの幅が広がる、業務の分担・効率化、経営判断の面においてメリットがあります。会社規模の拡大にかかった平均期間のデータによると、1人で起業した場合と2人で起業した場合と比べると3.6倍もの時間がかかっているそうです[参考:Startup Genome Report2012]。特にスタートアップのように短期間で急成長を目指す起業であれば、共同経営で起業することにはより大きなメリットがあるのではないでしょうか。

共同経営で起業した有名企業

ここまで、共同経営で起業するメリットについて触れてきましたが、実際は有名企業も起業時は共同経営で起業したケースが多くあります。起業家と聞くと一人で起業し活躍しているイメージですが、意外にも多くの企業が共同経営で起業していることが分かります。

共同経営で起業した有名スタートアップの例

Apple スティーブ・ジョブズ、スティーブ・ウォズニアック、ロナルド・ウェイン
Microsoft ビル・ゲイツとポール・アレン
Google ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン
Twitter ジャック・ドーシー、ビズ・ストーン、エヴァン・ウィリアムズ、ノア・グラス
Airbnb ブライアン・チェスキー、ジョー・ゲビア、ネイサン・ブレハルチク
LinkedIn リード・ギャレット・ホフマン、 ジーン・リュック・ヴァイヤン、 コンスタンティン・ゲーリケ、 エリック・リー、 アレン・ブルー
PayPal ピーター・ティール、イーロン・マスク

このように、共同経営は必ずしも悪いわけではありません。実際、有名スタートアップ企業も共同経営で成功を収めています。共同経営は複数のメンバーが持つスキルや経験を活かし、意思決定やリスク分担を共有することができます。また、相互のアイディアや視点を合わせることで、より創造的な解決策が生まれることもあります。ただし、適切なメンバー選びと明確な役割分担が重要です。信頼関係とコミュニケーションを築きながら、共同経営のメリットを最大限に活かすことが成功の鍵です。

共同経営で起業するメンバーの集め方

では、どうやって適切なメンバーを集めたら良いのか、共同経営で起業するためのメンバーを集めるための有効な方法についてもご紹介します。

チームワーク

目標とビジョンの共有

共同経営のメンバーを探す際には、まずは共通の目標とビジョンを持つ人々を探しましょう。起業の方向性やビジネスの理念に共感し、情熱を持って取り組める人材を見つけることが重要です。同じ目標に向かって協力し、困難に立ち向かうことができる仲間を探しましょう。

ネットワーキングの活用

起業家コミュニティや業界イベントなどのネットワーキング活動は、共同経営のメンバーを見つけるために非常に有効です。関心のあるイベントやオンラインコミュニティに積極的に参加し、他の起業家とのつながりを広げましょう。そこで共通のビジョンを持つ人々と出会うことができるかもしれません。

スキルセットの補完

共同経営のメンバーを選ぶ際には、自分のスキルセットを補完してくれる人を見つけることも重要です。起業の成功には、多様な専門知識や経験を持つチームが必要です。自分の強みとは異なるスキルや知識を持つ人々を探し、チーム全体のパフォーマンスを高めましょう。

実績と参加意欲の確認

共同経営のメンバーを選ぶ際には、過去の実績や成果を見て参考にしましょう。実績はその人の能力や取り組み方を示す一つの指標です。また、起業への参加意欲や貢献度も重要な要素です。積極的に貢献できる意欲のある人々を選びましょう。

以上が共同経営で起業する際のメンバー選びの参考です。ただし、納得のいくメンバーが揃っていない状態で起業を急いではいけません。メンバーをしっかりと見極めて、納得のメンバーを集めることが重要です。もし、事業をスケールしてイグジットまで考えているのであればなおさらメンバー設定は重要です。

まとめ

共同経営での起業は、成功への道のりにおいて強力なチームを築くことが不可欠です。共通の目標とビジョン、スキルセットの補完などを考慮しながら、メンバーを集める努力をしましょう。ネットワーキングや適切な手法を活用することで、志を同じくする優れた仲間を見つけることができるかもしれません。成功への一歩を踏み出すために、メンバー選びに時間と労力をかける価値はあります。
TOKYO創業ステーションTAMAでは年間300回以上のイベントや交流会を企画しております。実際に、チームで共同経営をされている方や、共同経営で起業を目指す方もいらっしゃいますので、起業仲間や有益な情報が見つかるかもしれません。また、ビジネスアイディアを形にする方法を迷っている方や、起業に関して不安を抱えている方には先輩起業家との相談も出来ます!是非お気軽にご活用ください!

[参考文献:田所雅之「起業の科学スタートアップサイエンス」,日経BP,2017年11月,172~179ページ]

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著者写真著者:TOKYO創業ステーションTAMA Planning Port 事務局 小野
大学卒業後に外資系金融機関で中小企業向け金融商品の法人営業を経験した後に(公財)東京都中小企業振興公社に入社し創業支援に携わる。事業戦略部 多摩創業支援課 地域連携担当 多摩ものづくりスタートアップ起業家育成事業担当 テストマーケティング担当 TOKYO創業ステーションTAMA公式ブログ「創業羅針盤Blog」運営

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