【イベントレポート】6/17開催「ものづくりスタートアップの出資と融資~VCと融資担当者が語る資金調達と資本政策~」
【イベントレポート】6/17開催
「ものづくりスタートアップの出資と融資
~VCと融資担当者が語る資金調達と資本政策~」
「ものづくりスタートアップの出資と融資 VCと融資担当者が語る資金調達と資本政策」と題したスペシャルトークショー! ものづくり事業に長く携わってきた専門家2名から資金調達において知っておくべきポイントをテーマに、QB Capital合同会社 代表パートナーの本藤孝氏と日本政策金融公庫 国民生活事業本部 東京創業支援センター 所長代理の高橋隼之介氏にご登壇いただき、出資と融資の違い、それぞれのメリット・デメリット、スタートアップの評価ポイント、資金調達の選択肢についてお話を伺いました。
目次
出資と融資について

【出資】
返済期限が決まっておらず、事業を大きくして価値を上げて返す形式
メリット:返済期限が決まっていない
デメリット:出資者の思惑によって経営に口を出される可能性がある
【融資】
借りたお金を利息と共に決められた期間で返済する形式
メリット:利息以上に返す必要がなく、経営に直接関与されない
デメリット:毎月決まった返済が必要で、返済できないと厳しく見られる
資金調達においては、自社の状況や目標に合わせて出資と融資を適切に選択することが重要。
その他の資金調達の選択肢

【エンジェル投資家】
基本的には人からの紹介で出会うことが多い
【クラウドファンディング】
実績として評価され、融資や出資の際にプラスになる
【助成金・補助金】
手元資金が潤沢になり、第三者からの評価として信用につながる
補助金・助成金などを活用して会社の価値を高めてから出資を受けるという戦略が効果的。
スタートアップの評価について

- VC視点だと市場が大きいことと経営者の資質が最も重要。10年以内に結果が出ることが大前提
- 市場が大きいことと経営者の資質が最も重要な評価ポイント
- 融資視点だと継続性が重要。短期的にも黒字段階に持っていけるか、返済を継続できるかを重視
- 事前相談の段階では、創業計画書を一通り埋めてみることで内容の濃い相談ができる
スタートアップの評価軸として、出資は成長性・市場性、融資は継続性が重要視される
質疑応答

Q:海外を例に取ると、exitというゴールを最初に決めて行うのか?
A:日本はIPOが多く、VCに持っていくときには基本的にIPOまでの道のりが書かれていることが多い。海外では7-9割がM&Aでexitする。
Q:プロトタイプしかない段階で融資を検討する際の条件は?
A:プロトタイプがあることは評価されるが、売れる見通しの材料も必要。営業の見込み先や、購入権限のある人との交渉状況などが重要。
Q:プロトタイプ段階の技術や製品の評価は融資判断にどう影響するか?
A: 新規性や優位性も重要だが、客観的に「売れる商品」と示せる材料が必要。第三者の評価や市場調査結果などが求められる。
Q: エクイティファイナンス(出資)とデットファイナンス(融資)、どちらが適しているか?
A: 市場の大きさと必要資金額による。市場が大きくなければVCからの出資は難しい。理想的には自己資金→融資→親や友人からの出資→VCの順で検討すべき。
Q: 複数の金融機関からの融資は検討すべきか?
A: 一つだけでなく複数の金融機関から支援を受けておいた方が、事業フェーズが変わった段階でも相談しやすい。
登壇者情報
登壇者:
本藤 孝氏
QB Capital合同会社 代表パートナー
アクセンチュアを経て、イスラエル、ヨーロッパのスタートアップ投資を実施し独立。ベンチャーキャピタルの FGC を創設し、代表パートナーに就任。国内外への投資に関わり、投資先の取締役を歴任。会社設立以前から相談を受けるなど徹底したハンズオンを実施。シード段階からの出資も手掛け、投資先数社のファウンダーメンバーとして創業し経営に参画。九州、大学発、技術系に関連した案件に投資を行うQBキャピタルを創設し、代表パートナーに就任。20年以上にわたりスタートアップ投資を行っている。
登壇者:高橋 隼之介氏
日本政策金融公庫 国民生活事業本部
東京総合支援センター 所長代理
多摩ものづくりスタートアップ
起業家育成事業

ものづくりの新たな挑戦
ものづくりの
新たな挑戦
Transforming Ideas into Innovations
ものづくり起業家が量産化試作の際に直面する課題の解決を後押し
ものづくり分野での起業を促進するため、自ら製品を開発して事業を立ち上げようとしている起業者の方を対象に、プロダクトの販売に向けた試作開発及び検証に向けた取組を最長2年間に亘って支援します。
なお、令和6年度の募集は終了しております。大変恐縮ではございますが、次回の募集をお待ちください。
多摩ものづくりスタートアップ起業家育成事業
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